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先祖返りの吸血鬼は、気ままに研究がしたい  作者: 月輪林檎
領主

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ミレーユによる確認

 荷物の整理をしていたスピカは、ミレーユも一緒に転移してきたことに驚きながら頭を下げた。


「気にしないで下さい。娘の住む場所を見に来ただけですので。セレーネ。スピカに荷物の整理をやって貰っているの?」

「うん。カノンはミュゼルの荷物を整理してるから。クロ、こっちがクロのベッドだよ。大きいのを用意してあげたからね。これで大きくなっても大丈夫!」

「にゃ~」


 クロは自分のベッドの上に行き、少しだけベッドの上で回ってから伏せる。


「気に入った?」

「にゃ~」

「良かった」


 新しいベッドを気に入った事が分かり、セレーネは内心安堵しながらクロの頭を撫でていた。その間にミレーユは出来上がったセレーネの部屋を確認して回っていった。


「この扉はどこに?」

「下のカノンの部屋だって。カノンが直接上がれるようにしたみたい」

「なるほど。それは良いわね。それにしても広すぎる気がするけれど……クロがいるなら丁度良いかしら」

「にゃ~」


 クロは、セレーネの部屋の中を走り回っていった。別邸では部屋の中でそこまで動き回れないので、自由に走れる現状が楽しいという状態だった。


「クロ、走り回りすぎるとカノンが怒るよ」

「にゃ~……」


 クロは速度を落としてから、セレーネの周りを回って正面で横になった。そんなクロをセレーネが撫でる。

 その間に、セレーネの荷解きを手伝いながらミレーユはスピカに色々と確認していた。


「それじゃあ、半分は実験棟になっているわけですか」

「はい。セレーネ様は研究好きですので、あらゆる設備を用意しているようです。一応爆発などにも備えて頑丈に作られているようです」

「王家からお金が出るとはいえ、かなりお金を掛けたのね」

「セレーネ様の研究そのものが国益に繋がるかもしれませんので、先行投資という形だと思います」


 セレーネの部屋の荷解きが終わった段階で、カノンとミュゼルがセレーネの部屋にやって来る。


「奥様。私が替わります」

「お願いしますね。ミュゼル殿下。セレーネがご迷惑お掛けしていないでしょうか?」

「う、ううん! セレーネちゃんにはお世話になっているから……」

「それは良かったです。セレーネは基本的に身内に甘い子ですので、何かあれば相談してあげてください。あの子も喜びますので」

「う、うん。そうする」


 素直に頷くミュゼルにセレーネは思わず撫でてあげたいという気持ちが強くなっていたが、今はまだ婚約者であり、自身の義理の娘ではなく、王家の姫という立場にあるため自重していた。


「カノン、屋敷の中を案内してくれますか?」

「はい。かしこまりました。クロ、お嬢様を乗せて付いてきなさい。クロも中を覚えないといけないでしょ?」

「にゃ~」


 セレーネを乗せて立ち上がったクロは、そのままミュゼルの方にも向かう。


「ミュゼルも乗れって」

「にゃ~」

「え? い、良いの?」

「にゃ~」


 クロが伏せるので、セレーネが手を伸ばしミュゼルを引っ張り上げる。身長の違いから、ミュゼルが後ろになりセレーネにしがみつく形になる。

 クロに乗りながら扉を潜る。全体的にクロ仕様にしているが、扉を潜るときには身を屈めないとぶつかる高さになっていた。


「家の中ではクロに乗りづらくなるかな」

「にゃ~……」

「まぁ、外では乗れるから、それで良しとしようね。そんな頻度で乗らないだろうし」

「にゃ!」


 クロは上機嫌にカノンの後に付いていく。すると、フェリシアの部屋とユイの部屋から、それぞれフェリシアとマリア、ユイとメイが出て来た。


「お義母様。いつこちらに?」

「つい先程です。フェリシアの部屋は……これでも広いですね」

「一応、セレーネの部屋と異なり、寝室は分けられていませんので、全体的には狭くはなっています」

「衝立で区切るという形になっているようですね。随分とおしゃれな衝立ですね」

「はい。マリアが見つけてくれたものです」

「セレーネのお買い物ついでに色々と家具を購入しておいたのです。ユイ様とミュゼル様も同じような衝立を用意してあります」

「私は?」

「セレーネは必要ないでしょ」

「むぅ……」


 セレーネの寝室だけは別室になっているので、衝立は必要ない。そのためにセレーネ用の衝立は購入されていなかった。むくれるセレーネをミュゼルが撫でる。


「最上階には、それぞれの部屋しかないようですね」

「はい。フェリシア様の下にはマリアさんの部屋、ユイ様の下にはメイさんの部屋がございますので、それぞれ即座に駆けつける事が可能となっています。ミュゼル様のお部屋は、お嬢様と向かいの部屋ですので、私が下の階から上がってくる事になります」

「ミュゼル側の部屋って、まだ三部屋空いてるよね? 部屋の大きさの関係?」

「はい。お嬢様がご家族を増やしても良いように調整しております。テレサ様は一つ下の階にお嬢様とほとんど同規模の広さの部屋をご用意してあります」

「そうなんだ」


 そこからカノンによる屋敷説明が始まる。屋敷は全部で四階建て。

 四階にセレーネ達の部屋。

 三階に専属使用人及びテレサ達の部屋。

 二階に食堂及び応接室、客室。

 一階には厨房と大浴場がある。厨房は二階の食堂の横の部屋へと繋がっており、一階から運び込む事も可能となっている。大浴場は、セレーネ、フェリシア、ユイ、ミュゼル、カノン、マリア、メイ、スピカが一緒に入ってもかなりの余裕がある。他の使用人も含めて全員入れる程の広さだ。これにはミレーユも唖然としていたが、セレーネが三人娶る事とクロが入る事も考えれば、このくらいあった方が良いと考えて納得した。

 地下には設置型空間倉庫が配置されている。

 これらは全て屋敷右側に詰め込まれたものだった。左側には、錬金術や魔術薬の実験室から、様々な作業部屋などが多く配置されている。その地下には素材用の設置型空間倉庫がある。


「本当にセレーネに合わせた屋敷ですね。これなら問題はなさそうです。それじゃあ、私は王都に戻るわ。セレーネ」

「は~い」


 セレーネの屋敷の確認を終えたミレーユはセレーネの【空間転移】で王都へと戻った。ミレーユによる確認も終わったところで、セレーネ達は一度大浴場に入る事になった。客室にいたナタリアとユリーナ、マリアナも含めて全員で入浴する。

 結局、この大浴場はナタリア達が増えても一切の問題なく全員が十分に浸かれる事が判明した。ここで働く事になっているメイド達が一斉に入っても一切問題ない。それぞれの入浴時間も含めて考えると、一斉に入る事が出来るようにしておく方が良かった。

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