始まった秘話
私の友人の代理投稿となります。私自身が書いたものではございません。
彼のアカウントができた際にはまた告知します。
「早く起きなさい!」「ピピピピピピ」「昨夜、行方不明となっていた方が発見さ…」
母親の怒号、アラームの音、テレビのニュースによって僕は目を覚ました。ぼんやりとした視界の中に映る時計は未だ6時をまわっておらず、外は雨雲と相まってかなり暗く感じた。中学校を卒業してから昨日までは10時をまわっても起こされなかったため今日も二度寝をしようと布団を頭まで被った。
「今日から高校生でしょうが。早く起きて準備して学校行きなさい」
その言葉を聞いて僕はハッとしてようやく布団を手放した。そうだ。昨日までは春休みだったのだ。今日からは高校生となって寮生活になるので家にいるのは今日が最後ということになる。だから一つ期待してることもあった。
そんなことを思い出して寝室を後にした僕は階段を下り、机の上に朝食が用意されたリビングに着く。しかしそこには僕の席の反対側に座っている母親しかおらず、期待していたことは空振りしたと気づいた。
少し残念だがテレビを眺めながら母親の前で朝食を食べることにした。テレビでは朝早くから連日放送されている失踪事件の特集が流れていた。どうやら最新情報が入ったらしい。