ダンジョンツアー②
馬車は走る
ひたすら走る
参加者は眠る
ひたすら眠る
ケイトは魔力を使う
ひたすら使う
もし魔物が出たら馬も暴れるし、参加者もケガしてしまう為にケイトは気配察知を常に発動している
ぶーにゃもいるから、もしケイトが寝てしまっても安心安心
ケイトは眠る
ひたすら眠る
『ケイト起きろ!そろそろ休憩や』
「ふふふスロー……ライフ…zzz」じゅるる
『あかん』
ケイトはぶーにゃに引っ掻かれた
「痛っ」
「ケイトそろそろ着くぞ!ぶーにゃは偉いなーぶーにゃがいるから魔物も寄り付かないし、ケイトが寝ても安心して走れるよ」
『にゃふふ』
ちなみにぶーにゃと対話出来るのは、使い魔契約しているケイトだけだが、ぶーにゃは嫌な気配がしない人には優しく対応するのだ
「はーい皆さん、休憩場所に間もなく到着しまーす。こちらの町では昼食時間も含めて2時間休憩となります。その後宿屋までは何もなければ2時間位で到着する予定ですので17時頃には宿屋に入れると思います!この町を出た後は町などがないのでお手洗いは必ず集合前にすませて来てくださいね
こちらの町でのおすすめは、川魚料理と香辛料です。
近くに大きな河が流れてるので、交易が盛んな為に香辛料が他よりも安く売られてますよー」
ちなみに何もなければとか、到着する予定とか、思いますとか言うのは、2時間以上かかった場合、17時頃に着かなかった時に文句を言われない為の保険である…
2時間以内で着いた場合文句は言われない
2時間以上かかった場合2時間で着く言ったじゃない!と文句を言われてしまう…なので2時間位と
何もなければと言うのは、昼食で食べ過ぎ飲み過ぎで途中馬車を緊急で止めることもあり得るからだ
17時頃と頃を付けるのも早く着けば喜ばれ、遅く着けば文句を言われるからだ
出発後
町などがない為にお手洗いすませてと言うのは、確かに途中に町はないが村はある、でも村だと2頭立ての馬車が入れても停めれる場所がなく、公衆トイレなどもない為にクレームになるからである
昼食もおすすめも言っておかないと、川魚を食べなかった参加者に知らなかったと文句を言われてしまう…
香辛料も同じく買わなかった参加者に安いなら先に言えと文句を言われてしまう……理不尽だ
その為の保険言葉である
15年案内人をしてきたケイトである
言葉回しはある程度わかっている
これが出来ない案内人だと…
宿屋までは2時間で到着予定ですので17時には宿屋に入れますと簡単に言ってしまい、途中緊急で馬車を止めることになって、宿屋に着くのが17時過ぎたりすると、2時間で着く言ってたじゃない、17時に着く言ってたじゃないと文句の嵐になる
そうなるとギルドにもクレームが届き、その案内人は、ダンジョン案内ツアーの仕事もあまり稼げないダンジョン案内ツアーばかりになってしまう…
理不尽だ!と思われるかと思うが、それが現実なのである
ちなみに最も文句が多いのが馬車の座席問題だ
18人乗りに18人目一杯乗ると、狭いとか、同じグループと離れるとか…
今回は子供含めての17人なので問題ないが
ちなみに案内人は御者台に御者と共に乗る
走行中に危険がおきないように、常にチェックしているからである…雨でも…雪でも暑くても…寒くても…
【屋根付き馬車にゆっくり座れるたけで良いと思えー
席が離れてもどうせ寝るだろー】
「それでは、今12時45分ですので、14時45分に今現在立っている町の中心の時計塔の紋章旗の下に集合してください、もし迷子などになったら動き回らずに、まず近くのお店に入り時計塔の場所を聞いて下さいね! この町は、一番端から歩いても15分かからないので、14:30には時計塔に向かうようにしてくださいね!お手洗いは時計塔にもあります。ただ時計塔のお手洗いはチップがかかるので、食事をしたお店などで済ませてください。集合したら、馬車に戻り2時間位走る予定です、明日の帰りはこちらの町には寄りませんのでお土産など欲しい物がありましてら、今日購入して下さいねーでは皆様昼食楽しんで下さいねー」
時計塔にトイレあるがチップがかかるといっておかなければそれも文句の元である…
明日の帰りに寄らないと言っておかなければ、帰りに寄ると思って買わなかったとか何とか言われるからである…
昼食場所を案内しないのか?思われる人もいるだろうが、案内して味が合わなかったら…
これも文句言われるもとになるからである
香辛料買えるお店を案内しないのも、他のが安かったと言われない為である
安い店では混ざり物などが入ってたり、トラブルが多い
案内すればしたで賄賂を貰ってると疑われる
あぁ心が汚れていく…今日の夜のお酒を買って置かなければ…
ここは好きなワインが売ってたはずだわ
買いに行こーっと
『程々にせな明日のダンジョン楽しめへんでー』
「でも、この町久しぶりにきたしー美味しいワインの為にマジックバッグ持ち歩いてるしー」
『目指せスローライフちゃうんかい』
「その分食費抑えてるしー」
『ありえへんにゃ』
「さてとぶーにゃ!ランチして美味しいもの食べて、ワイン買いに行こう」
『さかにゃーさかにゃー』
「うーん…あたし魚苦手なんだよなー…でも可愛いぶーにゃの為に魚料理が美味しい隠れた店に行こう」
『さかにゃー』
「うまっ!!久しぶりの貝うまっ!!白ワインもうまっ!!」
『にゃにゃにゃいにゃにゃにゃい』
「さてとそろそろ集合場所行きますかー
ピーターさんへのお土産のフィッシュサンドも買ったしーワインも大量大量ふふふっ」
『ダース買いはないやろ…』
12時45分
おぉほぼ全員いますねー
あっ!あっちから歩いてきてる方がきたら、全員集合ねー
今回はみんな時間守ってくれていい人ばかりだわー
〈案内人さんが言ってた川魚食べましたよ。川魚なのに臭みもなくて、プリプリしてて美味しかったわ!勧められなかったら、間違いなくお肉食べてたわ~ありがとうねー♪主人も美味しい美味しいって機嫌良くて、久しぶりに会話もはずんで楽しく食事したわ〉
「良かったです♪ここの川魚は北に肉ダンジョン、東に冒険者訓練ダンジョン、南に野菜ダンジョンかあるから、食料に困らなくて、魚捕りまくらないからなのか、大きいから肉厚ですからねー」
〈そうなのねーホント美味しかったわ~ありがとう〉
うぅこの言葉があるから案内人続けられてるんだわ…
《私も香辛料買いまくりよ!私王都でレストラン経営してるから、安く買えた香辛料や新しい香辛料で新しいメニューが沢山挑戦出来そうよ~帰りに寄らないと聞かなかったら帰りに買おうかと今買わなかったわーホントにありがとう》
「凄い⁉レストラン経営してるんですねー
じゃぁ新しいメニュー出来たら是非食べに行きますねー」
《是非来てちょうだい
あたしが長女でレストラン経営
こちらが次女でカフェ経営
で、こっちが三女でバー経営
3件とも宜しくねー冒険者のお友達にも是非勧めてね!サービスするわ♪ちなみに三女が美味しいワイン見つけたってさっそく取引の契約してたわ笑》
「おぉ凄い⁉王都で3姉妹とも?やり手!!」
うぅ帰りに寄らないって言い忘れなくて良かった~
今日の夜のお酒美味しく飲めそうだわー
むむむ…美味しいワインって…聞きたい
でも…
『にゃんだかなー』
あくまでも個人の意見ですので了承願います。
こんなことばかりじゃないです
短くする為にまとめてます
でも止まらない…どんどん出てくる