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お掃除

 エアコン。


 思い出すと岐阜に居たときの私の部屋。


 普通の部屋だったけどエアコンが付いていたので寒くもなく暑くもなく快適に過ごせていた。


 一日中付けたままでも怒られることはなかったな……。


 この国の夏はカラっとしていてエアコンなしでも十分過ごせる。


 湖からの風もあるので心地いい。


 今日はお店がお休みなので自室のベッドで寝ている。


 ベッドには、ピピさん、ヘキさん、きなこさんも一緒。


 ピピさんは枕元で丸まっている。頭をくっつけても逃げずにそのまま。


 ヘキさんときなこさんは足元。


 ヘキさんは丸まって寝ている。


 きなこさんは香箱座りをしたままずっとゴロゴロのどを鳴らしている。足を伸ばしくっつけてもゴロゴロと鳴ったまま。


 猫に囲まれてのんびりするのは幸せ。


 ときどき強い風が窓から吹き込んでくる。


 すると床に落ちている猫毛が舞って……。綿毛のようにたまっている……。


 掃除をしよう……。


 ホウキを取り出して一通り掃くけど、これがなかなかうまくまとまらない。猫毛はとても軽いので掃いても掃いても一部が舞って違うところへ行ってしまう。自分の部屋だけでも一苦労。


 掃除機がほしい。それか風魔法とかで掃除ができれば便利だと思うけど。


 媒体を使って掃除機みたいなものは作れないのかな?そもそも風魔法が使える国ってあるのかな?


 そんなことを考えながら掃除を続ける。


 "ペチョ"


 なにかを踏んだ。


 そっと足を上げると猫のごはん。


 を吐いたもの。


 気をつけていたのに。


 カーテンとテーブルの間の死角に吐いてあった。


 こういう罠は回避できない。


 猫飼いの宿命。


 とりあえず気持ちを持ち直して異物を食べて吐いたのかただの毛玉吐きなのか見てみる。


 異物はないみたいなので安心。


 猫の健康と靴下の代償は比べられない。


 気を取り直して掃除を再開!


 "ベチョ"


 まさかの二段トラップだった……。


 今度は液多め……。


 これを踏むと精神的にダメージを負ってしまう。


 掃き掃除が終わったら水拭き。


 学校ではモップだったけど、ここでは雑巾がけをする。


 全身の運動になってちょうどいい。


 これのおかげで運動が少しできるようになっていた。


 ……。


 ちょっと走ろうかな……。


 掃除を終わらせて出かけることにした。


 運動靴がないので紬さんに相談すると以前買い物へ行ったお店に売っているかもしれないと言われたので先にそちらへ向かう。


 「こんにちはー。走りやすい靴を探しているのですがありますか?」


「いらっしゃい。走りやすい靴ですね?それなら猟師が使っているのがいいかもね。これなんかどうだい?」


 出してくれたのは革靴のようなタイプ。


 本当にこれで走れるのだろうか……。


 試しに履いてみると足が包まれている感じ。しかも柔らかく軽い。


「どうだい?馴染むともっとよくなるよ。少しお店の中を歩いてみなよ」


 少し歩いただけで即決。普段用の靴もまとめて購入した。


「そういえば。嬢ちゃん。保護猫カフェの子だろ?」


「あ、はい」


「ちと、相談があるんだ。実は昨日、このあたりに住んでいる猫がうちの倉庫で子供を産んじまったんだ。うちは革とか毛皮を扱っているからいたずらでもされるとまずいんだ。できれば今保護してもらえんだろうか?」


「産まれたばかりの子ですか。ごめんなさい。私、ひとりでは判断できませんのでオーナーに確認してきますね」


「すまんな。すぐ捕まえられるから大丈夫なら教えてくれ」


「はい!」


 早速購入した靴を履いてお店へと戻る。


 履いたばかりなのにずっと履き続けているかのような感じ。本当にこれは良い物だった。


 ただ体力は続かない。あっという間に脇腹が痛くなってお店へは歩いて帰った。


「おかえりなさい。ミホちゃん」


 紬さんはカフェでコーヒーを飲んでいた。


「靴は買えたかしら?」


「はい。とっても履きやすくてすっごくいいです」


「そう。それはよかったわ」


「それでですね、そのお店で子猫が昨日、生まれたので今日にでも保護してもらえないかと相談されました」


「生まれたばかり……。母猫はいるのかしら?」


「はい。そこの辺りで生活をしているようです」


「育児放棄とかではないわけね?」


「あ、ごめんなさい。そこまでは聞いていませんでした」


「ううん。いいのよ。それじゃあそこへ行きましょうか」


「すみません。ありがとうございます」


 紬さんと先程のお店へと行くことになった。なんだか少し慌てている様子だった。

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