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ごーれむ君の旅路外伝 ごーれむ君前史  作者: れっさー
第3章 ゴブリンの国
11/24

第11話(3章3話)復活の魔王 その2

作者からのお知らせ(ピンポーン)

 このお話は、拙作「ごーれむ君の旅路」の外伝です。本編の前史に当たるお話を集めております。

 本編の後に、本作をお読みいただけると、より解りやすいと愚考いたしております。

 内輪ネタや本編のネタばらしもありますので、先に本編をご笑読ください。


**********


「ビックマン! イキテタ!(歓喜)」

「ホータイ、イッパイ。(涙目)」

「早ク、元気、ナル。」

 いつものわんこ(コボルト)達と一緒に(ゴブリン)の病室?に入ってきたのは、4、5人のゴブリンだった。

「そこそこ元気みたいだから、連れてきたよ。まだ長い時間話せる体力はないから、話は手短にね。」

 キャットウォーク(足場)を登ってきた医師(せんせい)が、(ゴブリン)の様子を()ながら声をかけた。昨日話したとおり、コボルトの医師(せんせい)はゴブリンの生き残りを連れて来てくれたのだ。

 病室に来たゴブリンは皆、悪魔(普人族)の猛追を生き延びた同胞(なかま)である。全員が150センチ級以上であり、普通のゴブリンよりも大柄な体格だ。

「アリガトウ、医師(センセイ)・・・。普通(小サイ)ノ者タチハ?」

 (ゴブリン)強化種(大きい者)以外にも、普通(ノーマル)サイズのゴブリンも生き残っていたハズだった。イヤな予想をしつつ、(ゴブリン)はコボルトの医師(せんせい)に訊ねた。

「・・・。(フルフル)」

 (ゴブリン)の問いに応えず、医師(せんせい)は力なく首を横に振った。

「・・・残念だけど、傷が悪化して皆亡くなったよ。生き残ったのは大きいの(強化種)だけだったよ。」

「・・・。」

「・・・ソウカ、アリガトウ、医師(せんせい)

 見舞いに来たゴブリン達と(ゴブリン)はしばし目を瞑り、斃れた同胞の死を悼む。ゴブリン種は繁殖力に極振りした種で、個々の個体の生命力は他の人型(ヒューマノイド)と比べると極端に低い。成体(大人)であっても少しのケガですぐ死んでしまうのだ。“けが人1人が死んでも子が2人生まれれば種の総数は増える。“という生存戦略である。生き残れたのはハイゴブリン(上位種)ゴブリンファイター(強化種)の中でも比較的軽傷者だけであったのも、ゴブリンという種の宿命であったかもしれぬ。

「マダ、イキノコッタモノタチ、イル!」

 暗くなった雰囲気を切り替えるように、見舞いに来たハイゴブリンが話し出す。

「ああ、全員を連れて来ることはできないからね。まだ30人程生き残りはいるから。」

 医師(せんせい)がそう言って補足してくれる。 

「・・・・・。」

「・・・・・。」

 それから短い時間ではあったが、(ゴブリン)は同胞としばし語らった。一番重傷なのが(ゴブリン)で、今生き残っているゴブリン達は「安心して。君より先に元気になるね。」というのが医師(せんせい)の言葉であった。

「ジャア、マタ!」

「ハヤク、ゲンキニ、ナッテ!」

「オレタチ、マッテル!」

 あっという間に時間は経ち、見舞いに来たゴブリンたちはわんこ(コボルト)達に連れられて帰って行った。

「どうだい? 気分は?」

 ゴブリン達が返った後、白衣のわんこ(コボルト)達が包帯だの湿布だのを取り換えるために(ゴブリン)に取り付く。そんなわんこ(コボルト)達に指示を飛ばしながら、医師(せんせい)(ゴブリン)に問いかける。

「アリガトウ、トテモ、イイ。」

 静かに応える(ゴブリン)

「コンナニ穏カニナレタノハ、久シブリダ・・・。」

「そりゃ良かった。連れてきた甲斐があるというもんだよ。」

 しみじみと呟く(ゴブリン)医師(せんせい)はかる~く応える。

「で、ウチの王様がキミに話があるってゆうンだよ。どうする? 何時になるかは王様の都合になるけど、連れて来て、いいかな? キミさえ良ければ、だけど。」

 (ゴブリン)に否やはなかった。

「ゼヒ、オ願イシタイ。同胞(ナカマ)ノ礼モサセテ欲シイ。」

「それじゃあ、OKってコトで。段取りができたら、伝えるよ。」

 後に、歴史の転換点となる会談はこうしてセッティングされたのだった。


(つづく)

 (C) 2020 れっさー All Rights Reserved.

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