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詩集

嵐の向こうの不屈のきみへ

作者: 陸 なるみ


 嵐が今にも来そうな宵に

 車は総合病院へ

 きみが会いに行く医者は

 抗がん治療の専門医


 入り乱れているむら雲の下

 会話はぽつりと進まない

 助手席で探しているのは

 かける言葉の欠片ひとひら


 夏至が近付く道路沿い

 紅いポピーと白いシャク

 咲き誇った花たちは

 どんどん後ろに流されていく


 車を降りる直前に

「いっぱい質問しておいで」

 それだけやっと口にした


「またあした」


 いつもと変わらずはっきりと

 きみが声を出したから

 

 明日は一緒に樹を植えようよ


Rest in peace, Andy, our thoughts are always with you. 26th October 2019

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― 新着の感想 ―
[良い点]  全体的にリズム感が良いです。  特に好きなのはこの部分です。  ↓  入り乱れているむら雲の下  会話はぽつりと進まない  助手席で探しているのは  かける言葉の欠片ひとひら  「入…
[良い点] 病にも、しっかりと向き合い生きてきた方だったのでしょうね。 ガンによる死は受け入れるしかないところから始まると思います。仲の良い同僚の方、なるみ様の寂しさ、悲しみ、計り知れないことでしょう…
[一言] 私も命に係わる病気ではないですが、持病があり、共感しました。
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