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36話 死罪

「何が当然だ! 側近の騎士の一人も付けずノコノコやって来たクズがぁ! やはり噂通りのマヌケのようだな! ククク」

「やる気満々のようだが、足の一本でも切り落とし静かにするか!」


 白髪の男とマスクの男が愉快そうに笑っているが、その笑顔がいつまで続くかな?


 マスクの男が掛けていた椅子から立ち上がり、立て掛けていた斧を手に取りゆっくりと近づいてくる。

 近づいてくるマスクの男に白髪の男が含み笑いを浮かべながら何やら戯言をぬかしておる。


「足の一本だけにしておけよぉ! 殺してしまっては役に立たなくなってしまう。ククク」


 マスクの男は俺の前で立ち止まり、斧を見せつけながらアホな事を言っている。


「聞こえたか? クズ王子? 今からお前のどちらかの足をこの俺様が切断してやる! あまりの痛みでショック死しないよう歯を食いしばるんだな!」


 愚か者が力の差も(わきま)えずあたかも自分が強者だと勘違いしておるわ。

 本物の強者とはどういう者のことを言うか教えてやろう。


 マスクの男は斧を振りかぶり俺の左足めがけ斧を振り抜いた。


「左足もらったぁぁあああ!」


 片足どころか両足切り落とす勢いでフルスイングしたマスクの男は、斧を振り抜き固まっている。


「っえ!?」


 アホみたいに固まるマスク男に問いかける。


「どうかしたか?」


 男は俺の全身を見て不思議そうにしている。

 俺は腕を組んだまま一歩も動いてなどいない。


 ましてや雑魚の振るう斧を回避することもない。

 ただ堂々と立ってだけだ!


「な、なんで切れていない! 確かに振り抜いたぞ!」


 マスク男の後方にいた白髪男も何が起きたのか理解できず喚いている。


「何やってんだよ! そんなクズとっととヤッちまえよ!」

「わかってる!」


 マスクの男は白髪の男に促され、再び戯言をぬかしおる。


「まさか空振りしちまうとはな、だが次は確実に切り落とすぞクズ王子!」


 切り落とす?

 コイツはなにを言っているのだろう。

 状況が理解できていない視野の狭いアホに教えてくれる。


「切り落とす? その棒でか?」


 俺の言葉を聞き、マスク男は振りかぶっていた自身が手にする斧に目をやり、すぐに声を上げた。


「ん? な、なんだこれ! なんで刃がなくなっている!」


 マスク男の声を聞き白髪男も宙に吊られたフレイも声すら出ぬほどに驚いている。


「何しやがったクズ野郎ぉぉおお!」


 答えは簡単だ。

 コイツの斧が俺に触れた直後、俺は体温を急上昇させ灰すら残らぬ程に一瞬で鉄を溶かし蒸発させたまでのこと。


 現在、俺の体はこの世界の常識では考えられないほどの高温と化している。

 これは七大魔王だった頃の俺の魔技の一つ、消滅の肉体(デスタッチ)だ。

 俺の体に俺が許可していないモノが触れたとき、全てを蒸発させるのだ。


 だがわざわざこんな雑魚に説明してやる義理はない。


「なんでお前みたいなマヌケに説明せねばならんのだ! 弱すぎてつまらんわ」


 弱いと言った言葉がよほど気に障ったのか、棒を投げ捨て俺に掴みかかってきた。


「テメェのなんざ素手でじゅ――」


 ――ジュッポ。


 愚か者が今の俺に触れおったわ!

 マスク男が俺に触れた瞬間、まるで神隠しにでも遭ったかのように消えてしまった。


 その光景を見て白髪男は鼻水を垂らしながら固まってしまいおった。

 固まった男に顔を向け、俺は邪悪な笑を浮かべる。


「お前は来んのか? 糞ジジイ!」


 白髪男は我に返り、消滅したマスク男と同じように喚いておる。


「貴様なにをした!? アイツをどこに消した? 転移魔法の一種か?」

「グダグダうっせなぁ糞ジジイ! 殺したに決まってんだろ! お前らみたいな雑魚が何十万匹集まろうが俺に敵うわけ無いだろう!」


 白髪男は小刻みに震え始めている。

 ようやく俺の偉大さに気づいたようだが手遅れだ!

 端っから生かして置くつもりもない。


 俺の女の胸を揉んだ。

 これはもはや言い逃れ用のない事実。

 もっとも犯してはならぬ罪を犯したのだ。


 お前の運命は初めから死罪しかない。

 こう見えても俺は今かなり機嫌が悪い。


 自分の女の胸を目の前で揉まれて不機嫌にならん奴などおらんだろう。

 そういえば俺の足を刎ねるとか言ってたな。


 それはさっきの奴か?

 どっちでもいい。

 憂さ晴らしをしてやる!


 俺は腰に提げたお気に入りの漆黒の剣を抜き取り、白髪男へと近づいた。

 白髪男は恐れをなし一歩後ずさりした。


「諦めよ! 逃げ場などない!」


 白髪男は必死に逃げる手立てはないかと辺をキョロキョロと見渡し、吊るされているフレイに目を止めては、一瞬ニヤつきやがった。

 クズの考えそうなことだ。


 だが無駄だ。

 白髪男がフレイの元に駆け出そうとした時には、男の駆け出す足などもうないのだから。


「ぎやゃゃぁぁぁああああ!」


 白髪男の両足を瞬時に切り落とし、白髪男はゴキブリのように地面を這い蹲り身悶えておる。


 白髪男に近づき見下ろすと、この期に及んで命乞いをしておるわ、みっともない。


「だ、だのむ、だずげでぐだじゃい――」

「はぁ? お前は死罪が確定しおるわ!」


 俺は怒りが収まらないので白髪男の股間に漆黒剣を突き刺してやった。


「いやぁぁぁああああああ!」


 それを見ていたフレイは若干引いていが、気にしない。

 だってムカつくもん!


 股間を突き刺しうるさく喚くので首を刎ねてやった。

 ちょっとはスッキリしたかもな。


 俺はフレイに顔を向け、もう大丈夫だと伝える。


「もう心配ないぞフレイい! すぐにそこから降ろしてやる!」

「はい……アルトロ王子!」

――次回 37話、ハニカミ。

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一話だけでも……!
是非お読みください!
モンスターボールを投げたらノーコン過ぎて女勇者を捕まえてしまった件。
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