表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/50

転換28.5「夜に呑まれん」

どうも、作者です!


やることが多いって幸せなことなんですね!!(急になんだ


今頑張った分の苦労が将来の礎になると信じて、作者は今日も更新をサボるわけです……(おい


さ! ということで、本編へとお進みください~!

 俺は、考える。僕は、感じる。私は、思う。世界の理、真実、安寧の大罪。それら全てを背負っている、抱え込んでいるとはおこがましいけど。

 けれど、力になりたい。決して、失いたくない。その気持ちははたして、間違ってる?

 何気なしに空を見上げてみる。満天の星空、輝く三日月。……とても美しい景色なのだけれども、心はむしろますます沈んでいく。たまらず、目を逸らしてしまった。自分の醜い心までもが照らされ、浮き彫りになってしまいそうだったから。

 だが顔を下げると、なおさら頭から離れなくなってしまった。こびりついてくるが気持ち悪くはない、むしろ心地よい。でも、だからこそ心苦しくもある。

 そっと、目を閉じてみる。何も見えない暗闇の中、心に浮かぶのは?

 浮かび上がってくるのは……?





 湿った風が、限りない夜空を駆け抜けた。街灯の光で街は明るいが、ここまでは届かない。誰もいなくなった真夜中の浜辺には、ただ月光のみが光明だったのだ。

 波がわびしく砂浜を侵食したとき、一瞬景色が揺らいだ。黒い何かが、景観を少し歪に彩る。黒は漂い、揺れ、形を変える。果たしてそれは、人の影だった。


「…………」


「…………」


 微かに、息の漏れる音がした。恐らくは知り合い同士、そんな様子だ。


「……お前、随分気に入っているようだな」


「関係ないでしょ」


 初めて、二人ともが声を発する。話している内容が何を意味するものなのかは皆目見当もつかなかったが、意志疎通ははかれているようだ。また、どうやら和気あいあい、といった雰囲気からも程遠い。


「そうやって情をうつしていると、いつか足下をすくわれるぜ? 早いうちに……」


「…………」


 一人の言葉に、もう一人は沈黙した。重苦しい空気が辺りに流れ、それが全てを押しつぶしていた。ごくり、と息を呑む音が響いた。


「ねぇ」


「……何だ」


「必ず。……必ず、そうしなければいけないの? 他にも、もしかしたら道があるかもしれない」


「それを考えてどうする? 言っておくが、俺は俺の仕事に従事する。……たとえお前がどんな行動を取ろうとも、な」


 一人の言葉は、どこまでも迷いがない。淀みなく、決別するかのようにしっかりと言葉を紡ぎ出していた。

 対してもう一人は、何かを苦しんでいるような、そんな声音だった。苦悶、葛藤、絶望、それらの言葉が似合いそうなほどに、ひどく悲しんでいる。

 そんな対極的な二つの影は、ひとしきりそこで会話を交わした。まるで、それが予定調和だったかのように。

 そして、最後に別れることとなり、別れ際に一人が言った。


「お前はお前の仕事をしろよ? ……誰にも出来ない、お前だけの仕事を」


「わかってるわ。……言われなくても」


 そして影は、反対に別れた。波がゆっくり引いていき、砂を踏んで小さく音が鳴った。





 私は、考える。僕は、感じる。俺は、思う。世界の夢、絶望、苦行の喜び。それら全てを操っているとか、掌中にあるなんて言うことすら馬鹿馬鹿しい。

 だから、多くは望まない。希望なんてこの世にあるのか、なんて欺瞞に満ちたそれこそ詭弁だ。

 ふと思い立って、地面に視線を下ろす。普段茶色の無機質は今は月明かりに照らされて、吸い込まれそうな光沢を見せた。目を、逸らせなくなった。自分の全てを飲み込んでくれて、免罪符を手に入れられるような気がしたから。

 そんな自分に辟易してやっとのことで顔を上げると、なおさらそれに惹かれてしまった。全てが意識の淵に沈められるが、大切なものはここにある。だからこそ、嫌になる。

 そっと、目を閉じてみる。絶望をも覆い隠す深い黒の中、希望の心に浮かぶのは……?

 浮かんで、きて欲しいのは……?

後書き劇場

第三十三回「わかんねぇうえに短いッ!」



きよ「俺のターン! ドロー! 『神谷京』を召喚し、カードを二枚伏せてターンエンド!!」


女神『私のターンですね、ドロー! 手札から魔法カード『神谷京抹殺』を発動! きよのフィールドの京を破壊ー」


きよ「そうはさせないぜ、罠発動!」


京「なぁ、お前ら……。今回の話が意味わかんなかったのはわかるから、そろそろ現実逃避はやめようや?」


二人『はい……』



はいどうも、作者です。

……いや、すみませんね。何か今回短いうえに、読者の皆様を置いてけぼりな感じで。一応、必要なことなんで大目に見て貰えると嬉しいですorz


いつシリアスが爆発するかは決めておりますので、それまではごゆるりと付き合って頂ければ嬉しいです~。


京「……で、結局誰だったんだ?」


俺「はいはいネタバレネタバレ」


ではでは、また次回、です!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ