転換17.5「ケンちゃんの一日」
どうも~、作者ですぅ(・ω・)/
すいません、調子こいてましたorz
今回はですね、あの、何て言うかみんなごめんね?(え
タイトルの通りなんだけど、……うん、書きたかったの(あ
『?』が多いのはケンちゃんのデフォルトだから読みにくくても許してね(笑)
ケンちゃんファンは、どうか喜んでね(いるかな?
ではでは、本編へどうぞ~♪
んん? 君は誰だい? ……あぁ、そういうこと。なるほど、わかったよ。
初めまして。俺の名前は『思いやりケンちゃん』。思いやりに溢れる、好青年だよ? 今日は、そうだな……、俺の日常を君に話してあげる。え? なぁに、遠慮はいらないよ、……ま、俺の年は、秘密だけどね?
じゃあ、始めようか。ゆっくり、楽しんでいってね?
「んん~、やっぱり朝はコーヒーに限るなぁ……」
清々しい朝。俺の一日は、コーヒーから始まる。
とっておきの熱々を入れて、お寝坊さんの頭を回転させるのが、オレ流? もちろん、シュガーなんて無粋なものは入れないよ? コーヒーはブラックが一番だ。この苦味が、俺を至上の快楽に導いてくれるのさ。……なんて、格好つけて言ってみたけど? んん~、似合わないなぁ。今のは聞かなかったことにしてくれるかな?
コーヒーを飲み終えると、俺は身だしなみを整えに洗面所まで向かう。え、なぁに? 順番が逆じゃないかって? 細かいことは気にしないで。……モテないよ?
鏡を見ながら、自慢の髪をセットしていく。ワックスは、俺の相棒のようなものだ。暴れる髪を押さえる、二本のヘアピンも欠かせないねぇ。しばらく俺はそれに夢中になっていたけど? 昨日は服を着たまま寝ていたことに、そこで気が付いてしまったんだ。
俺としたことが、恥ずかしいところを見せてしまったようだね。……普段はちゃんと、上は脱いで素肌で寝ているんだけどね。んん? みんなは、そうしないのかい? びっくりだなぁ。まぁ、今はそんなことどうでもいいのかもね。
ランニングのシャツにゴツいベルト。ジーパンにチェーンも付けて、今日の俺はちょっとワイルドな感じかな? ……暑くなってきたし、こんな感じの服装が丁度いいからね。
「ふぅ。……ここはいつ来ても、気持ちいいなぁ」
町に一つだけある、豊かな自然の公園。散歩コースを通ってそこへ着くのが、俺の日課の一つなのさ。この町はいい町だ。見ていて飽きないし、この穏やかな町並みは俺の心を癒してくれる。とりわけここは、俺の心のオアシスってところかな?
ベンチに座ってゆったり風に吹かれていると、……んん~、気持ちが高まってくるなぁ。でも、おや? 何か可愛らしい泣き声が、どこからか聞こえるなぁ。俺が声のする方へ駆けつけると、座り込んでわんわんと泣きじゃくっている女の子。膝の傷を見ると、どうやら転んだみたいだねぇ。周りには誰もいないし、……仮にもレディーを放置しておくのは、俺には出来ないなぁ?
「ちょっといいかい? お嬢ちゃん?」
「ぐすっ、ぐすっ。……ふぇ?」
俺が話しかけると、お姫様は泣くのをやめてこっちを見る。やれやれ、女の子が鼻水まで垂らしちゃって。可愛らしい顔が台無しだ。
「お兄ちゃん誰?」
「俺かい? 俺はケンちゃん、……思いやりケンちゃん」
二回言うことで強く印象づける。名前を覚えてもらうためのテクニックも、大事だね?
その子は俺の顔を見て、俺の次の行動を待っている。……小さい子供は、そういうものだ。俺は胸ポケットから消毒液と絆創膏を取り出す。これも、思いやり溢れる男なら当たり前のことだよ?
「少ししみるけど、我慢するんだよ?」
「ぅくっ……!!」
そうして、お嬢ちゃんの可愛い膝小僧に消毒液を塗ってやる。小さいのに、必死に耐えているのは偉いねぇ。……消毒を終えて、俺は絆創膏を傷口に貼ってあげる。続けてポケットからハンカチを取り出し、ぐちゃぐちゃの顔を拭いていく。
「……んん、これで綺麗になった」
「……ありがとー、お兄ちゃん!」
俺が満足して言うと、その子は一気に砕けて笑顔になるんだ。……いいねぇ、これこそ、思いやりに溢れたコミュニケーション。そう思わないかい?
「早苗! ここにいたのね!?」
安心したような叫びとともに、女の子のママが現れる。……このおてんばお姫様は、どうやらお城から逃げ出していたみたいだね? 見つかったのに対して、小さい体を更に縮こまらせている。
「ママ!」
「心配かけさせて、もう!……早苗。あなた怪我したの!?」
くるくると表情が変わるママさん。それもこれもがあの子を思ってのことだと思うと、気分もよくなるなぁ。家族愛ってのは、いつ見てもいいものだ。
「大丈夫! お兄ちゃんが直してくれたの!!」
「あら、ほんと絆創膏が……。すいません、うちの子が迷惑かけまして。本当にありがとうございます」
「いえいえ。……じゃあ、俺はこれで」
公園にいる時間ももう結構経つしね。ママさんも来たことだしと、俺は立ち去ろうとした。でも別れ際に、その子が一体何て言ったと思う?
「ケンちゃんは、何でそんな変な話し方なの?」
んん~。これは、一本取られたねぇ。
太陽も活発になる時間帯、俺は朝とは違う人通りの多い都市の街を歩いていた。人混みが嫌いな人は多いと思うけど、好きな人は珍しいんじゃないかな? ……俺が、それに当てはまるんだな。人の中に紛れていると、自分という存在がどの程度のものかをわからせてくれるのさ。まぁ、そんな哲学的な話はみんな嫌いだよね? カッコつけすぎたかな。
「死神ケンちゃん!! ……今日こそてめぇをぶっ飛ばす!!」
そんな喧騒の中には、様々なものも紛れていて。彼もその内の一人なんだろうね。毎日と言ってもいいほど、同じ場所、同じ時間で俺たちは遭遇する。
まぁ、俺も彼が嫌いじゃないから別にいいんだけどね? 一生懸命なのが好感を持てるし? でも、一つだけ嫌なことがある。
「死神ケンちゃんじゃなくて、俺は思いやりケンちゃんだよ? ……毎日言っているんだから、覚えてくれよ」
「うるせえ! んなこたぁどうでもいいんだよ!!」
その言葉と同時に、彼は俺に飛びかかってくる。おや? いつもより動きがいいなぁ。……彼も成長してるのか。パンチにキレが出て来たねぇ。
「ボクシング、やってみたらどうだい?」
「ぐぬっ……!! 誰がやるかぁ!!」
「残念だなぁ。応援するのに」
暴力は好きじゃないけど、高みを目指して戦う格闘技は漢の美学があっていいね。そう考えると勿体無いけど、自分で決めたことなら、仕方ないかもな?
とはいえ、このままじゃ俺の計画が狂う。彼と触れ合うのもこれぐらいにしないといけないね? でも、暴力はいけないし。……あぁ、そうだ。
「ごめんね。……俺も用事があるから」
「いて!! ……あ、おい!!」
俺は右の指で、彼のおでこにデコピンをしてあげた。俺と遊びたい彼には悪いけど、痛がっている隙に逃げさせてもらうね?
「いらっしゃいませー」
ベルの音が店内に鳴り響き、緑が俺に向かって駆け寄ってくる。ここが俺の、一日を締めくくるベストプレイスだ。
「あ、ケンちゃんさん」
「こんにちは。緑は、相変わらず可愛いねぇ?」
「貴方も相変わらずお上手で。……御席に、御案内いたします」
緑は可愛らしい服装を着て、俺の賛辞を軽く受け流す。いつもそうなんだ、つれないなぁ?
窓際の大通りが見える席。そこが俺の、この店での居場所だ。この店の常連になってから結構長いけど? こんないい店は他にないねぇ。
店員は可愛いし、店の雰囲気もいい。花がいっぱいのレイアウトも気に入ってるし、料理も上手い。……まさに、言うことなしかも?
「ご注文は?」
「んん~、いつもので頼むよ?」
「かしこまりました」
これも、常連の成せる技さ。いつものというのは、オムライスにコーヒーのこと。コーヒーが好きなのは言ったけど、俺は同じくオムライスにも目がないんだ? 緑はパタパタと、厨房に向かって駆けていった。
ここのオムライスのトロトロ感は、ちょっと他では味わえないかもね?
「ありがとうございましたー」
そして憩いの時間を終えると、入ってきた時と同じようにベルを鳴らして店を出るのさ。この時間になると、空が茜色に染まっていることもよくあることだねぇ。
「さぁて。……一応、あいつの様子でも見に行くかな?」
呟いて、歩き出す。こうして俺の素敵な一日は、今日も過ぎていくのさ。
後書き劇場
第十九回「次からいよいよ……!」
どうも、作者でーす!(σ・∀・)σ
ごめんなさい、前書きに引き続き調子こきましたorz
今回はですね、まぁ後書きで言ってたケンちゃんの一日が本当に出たことに作者自身驚きですね(言っちゃった
ちょっと聞いてみましょうか?
俺「なぁなぁケンちゃん、どうだった?」
ケンちゃん「う~ん、俺が主役になったのは嬉しいけど? ちゃんとした本編は進んでるのかい?」
俺「う、うん! 進んでる、よ……? いや、進んでるよ!!」
ケンちゃん「んん、しょうがない作者だなぁ」
とまぁこんな感じでして。いえ、進んでますよ? ホントデスヨ?
そして今回のタイトル、何がいよいよなのかというと……!
いよいよ次から新キャラが出てきますよ!
わーい、長かったね(ごめんなさいorz
……で、だ。その新キャラの話多分長引くので、今までのキャラの出番がその間激減するんですよ。だから、ファンの方はすいません。しばらくは『ずっと新キャラのターン!!』なので許してください(おい
それが終わればまた戻ると思いますので、……多分(多分かよ
では、これからも頑張ります! 御意見・御感想いつでも大歓迎です!!
読者の皆様へ、作者からでした!!




