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ゼロの成り上がり  作者: 白神の鱗
第一章
8/10

第7話 魔術のお師匠さま

11/20(月)の投稿です。



「そうすると……僕は潜在力が0なので、逆尖人?ではないんですか?」



僕はアルに向かってそう質問してみた。潜在力がマイナスなのが逆尖人ならば、僕は0だから逆尖人ではない事になる。



「あー……魔術を使えたから恐らく逆尖人だね!」


「でも、潜在力0ですけど……」


「ん!それはね、恐らく潜在力を刻む時に使った魔法陣が0以上のものを判定するように書かれたものだからだよ」


「あー、なるほど……。それじゃあマイナスの人は全員0になるってことですか?」


「ん!その通り!頭いいね。だから昔は僕も潜在力0だったんだよ」


「それなら、なんで今はマイナスになっているんですか?」


「あぁ。これはね、特別な魔法陣で術式を上書きしたからさ!ボクは魔法陣の事はよく分からないけど、王都に行けばそういう専門の人がいるんだ」



ここまでアルの話を聞いて、やっと全体像が掴めてきた。


僕は恐らく逆尖人で、潜在力がマイナスだから、魔術が使えた。そして、普通の魔法陣で潜在力を測ると、マイナスは測れないため0と表示される。そしてアルも逆尖人である……と。



「逆尖人って意外とたくさんいるんですか?」


「あはは!いないよ!君の周りにも潜在力0なんて君しかいないだろう?しかも一般的にあまり知られていないんだよね……。だからボクみたいなのが任務で借り出されるんだよ」


「任務……?」


「そ!ノカに潜在力0が現れた……ってね。ちょっと行ってこいって言われてさ」



アルが言うには、現状、魔術が使える者は少ないため、周りにそれを指導してくれる人もいないという事が多いようだ。そのため、冒険者や国お抱えの魔術師が借り出されている状況らしい。



「ってことは……アルさんが魔術指導してくれるってことですか?」


「ん!そうなるね。師匠って呼んでくれてもいいよ?」


「……」


「え?ねぇ?え……?なんで嫌そうな顔するの?ここ、喜ぶ所だよ?」


「……」


「さすがのボクでもちょっとは傷ついたり傷つかなかったりするよ?」


「……」



さすがにって言ってる時点で、自分が普通じゃないって言ってるようなものだ……。



「じゃあ、師匠(?)、よろしくお願いします」


「あははは!ねぇ、なんで?なんでそんな渋々引き受けようかみたいな感じになってるの?渋々引き受けるのこっち!こっちだよ?」


「……冗談ですよ。お願いします。師匠」


「う、うん。よろしく!」



こうして、どうやら僕に魔術のお師匠様(?)ができたようだ。


でも、確かにアルの動きは凄かったし、潜在力がマイナスは付いているが728なんて本当に見たことがない。物語に出てくるようなレベルだ。まぁ性格には少し、いやかなり難ありな感じもするが、魔術や師匠という、初めて触れるものに、僕は密かに心を踊らせるのだった。


最後までお読みいただきありがとうございましたm(*._.)m

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