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ゼロの成り上がり  作者: 白神の鱗
第一章
5/10

第4話 アレイスター・リーという魔術師

11/17(金)の投稿です。第4話になります。



「はぁーあ。めんどくさいなぁ」



一人の青年がそう呟いた。この青年、名をアレイスター・リーと言う。


アレイスターことアルは、ある任務の最中であった。しかしやりたくもない任務に付かされ、やや御機嫌斜めである。そんな中、『めんどくさい』という口癖を呟きながら、目的地に向かって歩いている所である。



「あんのジジィめんどくさいことは何でもボクに押し付けやがって……」



アルは目つきが悪い。目が細く、怒ると殺し屋のような目になる。今回も例外ではなく、連続殺人者のような三白眼(さんぱくがん)である。



「あ、おっと……笑顔笑顔」



アルはそう言って立ち止まると、普段通りの不敵な笑みを浮かべる。


どうやら本人はこれが営業スマイルだと思っているようだ。しかしこんな不敵な笑みでは、相手を苛立たせる方にしか向かわないだろう。元々目つきが悪いので仕方がないが……。



「ノカなんていうド田舎に、ほんとに逆尖人(ぎゃくとがびと)なんているんだか……」



そう。彼の今回の任務は、ノカという田舎の村で『逆尖人(ぎゃくとがびと)』というある能力を持った人間が発見されたという噂が立ったため、その人間を見つけ出しあるべき方向に誘導するというものである。アルは、めんどくさいめんどくさい言っているが、彼自身も『逆尖人』であったため少しは興味があった。そもそも彼の性格上、全く興味がなかったら任務からトンズラしているであろう。



「まぁとりあえず、ノカまであと山三つ分くらいだから頑張ろう……お、おっと!」



アルがそんな独り言を呟きながら歩いていると、目の前に大きな狼たちが現れた。体調は、2.5mくらいだろう。そしてその数七匹。



「へへへっ。ちょうどイライラしてたんだよね」



そう言ってアレイスターはその狼たちに向かって構え、何かボソリと呟きながら握りこぶしをつくる。


そして、その握りこぶしを解いたその瞬間。


辺りがピカっと光に包まれる。




ドゴォオオオオーーーン!!




次いで、空気を切り裂くような音と地響きが起こる。




「ほい!ストレス解消っと!」



光が消えると、アレイスターは平然とそう言いながら歩いていた。そしてそのうしろには七匹の狼たちが痙攣し、なぜか辺りが水浸しになっていた。



「さてと!もうちっと頑張りますか!」



こうしてアレイスターはまた歩き出す。


こんな中二病満載で格好つけてる彼だが、何時間か後に動物用の罠に足を突っ込むという痴態を晒すことは、まだ誰も知らない。



最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _*)>

今回は、少し時系列がずれたアル視点のお話でした。次回から、また時系列が戻ります。

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