表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゼロの成り上がり  作者: 白神の鱗
第一章
4/10

第3話 アレイスターという青年

11/15(水)の投稿となります。第3話です。



「やぁ」



煙の中から出てきた胡散臭い匂いのする青年はそう言って近づいてきた。



「え……?あ……!?」



僕は犬だったはずのものからいきなり人間が出てきたことに驚き、何も考えられなくなった。口から意味をなす言葉は出てこない。


青年が近づいてきたので後ずさろうとすると、足が絡まり、何も無いところでみっともなく転んでしまった。



「いった……」


「あははは!大丈夫かい?」



そう言って軽快に笑いながら、青年は僕に手を差し出す。


僕は気付くと、差し伸べられたその手を掴んでいた。



「ごめんね!驚いたよね」


「あ、はい……」



青年の手を掴んでから、僕はいつの間にか平静を取り戻していた。恐らく、幽霊などではなくちゃんとした実体があり、人間であろう事が予想できたからだと思う。


ただ、平静を取り戻せば取り戻す程、この不気味な笑顔を保ち続けている青年に不信感が増していく。犬からいきなり変化したことも全く理解できない。しかし、黙っていても仕方がないので思い切って話しかける事にした。



「えっと、あなたは……?」


「あ、ボクかい?ボクは国家魔術師のアレイスター。アルでいいよ。君は?」


「僕はゼロ……です」



魔術師と名乗るアルという青年に、流れでゼロと名乗ってしまった。僕にはアルのような肩書きはないので、ゼロだけで十分だろう。


それにしても国家魔術師?魔術師はなんとなく聞いたことはあるが、国家魔術師は聞いたことがない。


すると、今度はアルという青年の方から話しかけてきた。



「ゼロ……。それは額のQが0だからかい?」


「Q?」


「あ!そっか。Qって言われても分かんないよね。Qは潜在力の事だよ」


「なるほど……。そうです、潜在力……あ、Q?が0なのでゼロと名付けられました」


「そっかそっか。あるあるだよね!」



あるあると言われても、俺の回りに潜在力……いやQか。Qが0の人は他にいないので分からない。だけどまあ、これは口に出さなくてもいいだろう。


そんなことを考えながらアルの方を見る。


すると、アルは未だに笑顔を崩さず、何か品定めをするかのようにこちらをじっと見つめ続けていた。



最後までお読みいただきありがとうございますo┐ペコリ

アルくんとの絡みはまだまだ続きます笑

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ