大変です。オタエ姫の宝玉が奪われました。
私はサクテルの周囲を魔法で囲い込み、グリーンフォレストの熱波と寒波の影響が無いようにサポートします。鞭が唸りを上げ、メイズに炸裂します。
「ハハッ! 私のグリーンフォレストは無敵よ!」
「ヒヒッ! 弾いたの?」
樹木による鉄壁防御をしたメイズに鞭は届きません。
樹木にサクテルは囲まれます。
「くそっ! メイズ!」
「あんまり馬面してると、本当に馬になりますよ」
その樹木を私は電撃魔法で焼き切ります。
影縫いは接近しないと出来ない為にサクテルは中々優位に立てません。
「攻撃力も補助しましょう。サクテル。唇を出して」
「え?」
「ナルル投げキッス」
私は投げキッスを飛ばしました。
「え? これとキスするの? 私まだファーストキスが……」
「早くしないとその魔力消えますよ? 魔力なのでノーカンです」
「そ、そうよね。ノーカン、ノーカン」
てなわけでサクテルは投げキッスによるパワーアップを果たしました。
ちょっと肉感的なのでサクテルは驚いています。
私の唇を見事に魔力で再現しているので、投げキッスを受けた人間は性的快感から眠れる力を引き出せます。
特にサクテルは凄いですね。
ムッツリスケベと馬並みな性欲パワーでこの空間にヒビを入れるぐらい攻撃が強化されています。
あの子は子供を百人は生みそうですね。投げキッスの効果がここまで高い人間はそうはいません。
勝負は互角になります。
一進一退の攻防が続きますが、決定的なダメージを与えられません。
「投げキッスパワーが落ちて来たわねナルル……」
「そうですね。もう少しフェイントを入れて緩急をつけて攻撃しましょう。パワーが上がってるから勢いだけの単調な攻撃になっています」
「そうね……やってみる」
神出鬼没なメイズに私達は疲れ出します。
そろそろいいですかね?
「防御魔法は後、十分近くは持ちます。では頑張って下さいサクテル」
「え? ちょっとナルル?」
「では、投げキッスをあげます。一日二回は普通の人は死にますが、貴女の性欲なら大丈夫しょう」
「ヒヒッ! 死ぬ? てか性欲って何よ……あぁ!」
「パワーアップ完了。では失礼します」
私はグリーンフォレストが壊れた歪を魔法で攻撃して広げ、外の空間に脱出します。
メイズは叫びます。
「逃げるのナルル!」
「またの機会に会いましょうメイズ」
そしてオタエ姫とクンカを追いかけました。
この世界にオタエ姫を置いておくわけにはいけません。
まずは自分の国に戻しておけば、今のメイズの魔力では追跡は不可能です。
私はオタエ姫を元の世界に返してからメイズを倒せばいいのです。
そこまですれば、プラネットスフィアは安定するでしょう。
※
魔力で作ったフィギュアサイズのミニナルルを飛ばしてクンカとオタエ姫がメイズに襲われている状況を確認します。どうやらサクテルは突破されたようです。
それにしてもミニナルルはかわいいですね。流石は私のミニバージョンです。販売したら百万個は軽く売れますね。誰かに頼みましょうかね?
そんなこんなで、オタエ姫を守るクンカと追いすがるメイズとの戦いが始まってます。
「えいえいえい、やーやーやー、とーとーとー、ちっちっちっ」
空間のヒビに火炎、氷結、電撃、爆破系の美少女系無双コンボを叩き込みます。
「無双をしても、この空間を支配する私には通用しないわよ!」
「ぐっ! オタエ姫っ!」
全ての忍者無双を受け付けないメイズにクンカは倒されます。
ツムジのハゲを気にせず、欲望の赴くままメイズはオタエ姫の胸を掴みました。
着物の奥の生乳を触り、そこからオタエ姫の体内にある多大なる魔力源の宝玉を引き出します。
「それそれ! ここがいいの! それともここがいいの! アハハッ!」
「ん……そこ! そこがいいの! あああっ!」
何かエロいですね。
そういうのは困ります。
ミニナルルが赤面していると、メイズは光り輝く宝玉を取り出しました。
それはまさしく魔力源であり、国が一つ滅ぶほどの多大なる魔力を秘めている玉です。
うーん。まぶしい。
すると、クンカが特攻をかけました。
「貴様メイズ!」
「邪魔よザコ忍!」
「ぐあぁ!」
やはりこの空間を支配しているメイズにクンカは勝てません。
体術や忍術だけでは今のメイズには敵わないでしょう。
更に宝玉でパワーアップしたメイズには――。
「ぐああっ!」
クンカが倒され、メイズにオタエ姫の宝玉である魔力が奪われました。
流石はデッドエンドを知り尽くす女です。
私の辿るルートよりも早いルートでオタエ姫とクンカに追い付きました。
困ったものです。
そしてメイズのグリーンの魔力が凄まじく増して行きます。




