プロローグですよ。ぶい。
「はいどーも、ナルルです。年は千十四才です。つまり人間的に言うと十四才ですね。ぶい」
と、ぶいサインをします。
自分で言うのも何ですが、艶やかな白髪にツインテールの妖精的美少女である私、ナルルは自分の惑星にある自室の空間に浮かんでいます。身体を包む白い魔法少女服のまま、まるで海の上をプカプカ浮かびいつか会う誰かの為ににぶいサインをしています。
具体的に誰に向かって? ……うーん、それは誰かは私にもわかりません。でも、人間の輪廻転生を生み出すプラネットスフィアが断絶しそうになったら私は様々な世界に行って事件を解決しなければいけないのです。すると、空間にヒビが入りました。
これはどこかの世界で事件ですね。
行きましょうか。
「えいえいえい、やーやーやー、とーとーとー、ちっちっちっ」
空間のヒビに火炎、氷結、電撃、爆破系の美少女系無双コンボを叩き込みます。
美少女系無双コンボで異世界へ行くトラベリングプラネットのゲートを生み出しました。
旅する惑星という魔法ですね。
すると、ズズズ……とゲートが開きます。
「あ、ゲートが開きましたね。今度はどこの国やら。あーれー」
白いブーツからゲートに吸い込まれる私は果たしてまともな国に辿り着けるのでしょうか?
大丈夫です。
辿り着きます。
ただ、そこが戦争区域とか爆弾が降ってくる場所かは不明ですが。
「そんなこんなで始まります。輪廻の少女ナルルの旅日記。つまりは名の通り私の旅日記です。よろしくです。ぶい」
先程からぶいサインをしても表情を変えないのは私が喜怒哀楽の楽意外の感情が欠落しているからではありません。
喜怒哀楽もありますし、怒る時は怒ります。
ただ、他人より感情が露骨に出ないだけの話です。
そんなこんなでトラベリングプラネットは成功し、私ナルルは新しい世界へ到着しました。
ぶい。