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隣の隣  作者: 季演子
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関係

第一章 -関係-


私は今年、飛南とびなん高校に入学した1年生。

矢所照真やどころてるま。15歳。彼氏なし。

みんなに『おもしろい名前ー♪』て言われる。

『テルマ』。えぇ、おもしろい名前かも。

なんかだるまみたい(笑)自分で自分を笑ってしまう。

うちのお父さんはからくり屋敷や忍者などそういったものが趣味で。

それもあったんだよね。こんな名前になったのも。

うちの妹も少し変わった名前をしてる。矢所凛仁やどころりんにっていう。中2の腐女子。

妹は彼氏もち。13年生きてきたなかで26回告白をされたらしい。

うわ。13の2倍。歳の2倍か。ふっ。やるなあ我妹よ。

妹はわたしからみても可愛い。うん。それはたしかなことだ。

スタイルよくて、背もとっても小さくて小柄で…。性格は知らんがなにより顔もよくて。

なんで姉妹でこんなに差がでるのだろう。いつも思う。普通は似てるものじゃないか?

これがー…。『世の中不平等』というものだ。

性格ブスでも顔がよけりゃあ、男はよってくる。

フッ。つい鼻で笑ってしまうよ。

私は顔が公開できないほどのブスで、貧乳。スタイルだってよくない。身長も平均身長。

とくに顔は、昔小学校の頃男子等が『不細工ランキング』とかいうものをつくったなかで、10位以内に入るくらいだ。

顔はどうにもできん。妹が羨ましい。

ああ、長く語ってしまった。語り出したら止まらないもんで。(笑)

それじゃあ、今から矢所照真の話を始めるとしよう!!

「照真ー♪」

中学校からの親友、池田菜緒美いけだなおみ。超美人で有名。彼の隣にいる女。

「菜緒美っ!!同じクラスだよ!!ほらほら!!」

掲示されているクラス表を見る。

「やったあー!!!照真っ!!今年もよろしくね!!」

「うん!!」

ウキウキしている菜緒美。あー。可愛い。

「…。京…どこかな…。」

クラス表をみながら菜緒美はつぶやく。

『京』。京こと浜木京也はまききょうや。噂の「彼」である。

菜緒美の彼氏。

「菜緒美ーっ!!!!」

「あー!!!京!!今ね!!京のクラス探してたんだー♪」

「なにいっとんねん!!菜緒美と同じクラスやぞ!!ちゃんとみろ!!」

っと彼は菜緒美の頭をコツッと叩く。

朝からラブっぷりをみせつけてくれますねえ。

もう毎日みる光景だったから、胸の痛みもどこかへ消えた。

「なあ、矢所!!お前どこ!?」

「あ、あたし!?お、同じだよ!!みんなと!!」

「おお!!同じか。よろしくな!!」

「はいはいよろしくねー」

顔が赤くならないように心を鬼にして、わざと冷たく返す。

やばい。これはまずいよ。「好き」があふれる。

心臓の音きこえてなかったよね…?

キーンコーンカーンコーン

「入学式おわった~!!!」

「だねー!!てか、菜緒美爆睡してたしっ!!」

「だってあの校長なんかの話ずっときいてたら死んじゃうよ?」

「死なないし!!あたし聞いてたけど死んでないし!!」

「あはは!そかそか。てか照真に死なれたら困るし!!」

「ばーか!!死なないし!!」

「てへっ♡」

菜緒美はキラキラしてる。ほんと中学ん時とは何かが違う。JKか。わたしはJKになれてない気がする。

心が幼い。早く彼を忘れたい。

 


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