第五話 依頼
久しぶりがこれかよ
ーーチュンチュン、コケコッコー
「……訓練……寝過ごした…」
サイド フレン
昨晩の出来事が頭から離れず、眠ることもままならなかった。
故に俺は昼まで眠るというアホなことをしてしまった。
総隊長の説教を受け流し、飯にすることにする。
未だに頭がスッキリしない、食欲もない。
だが食わなくては後に倒れるぞ…はぁ
そんな時だった、ブルーな気分な俺に近付く誰か…
「よーうフレン、珍しいな訓練サボるなんて。」
グリムの声が聞こえ、俺は振り向くが…
そこにいたのはグリムではなく、体中包帯を巻いていて、誰なのか分からない。
「…何があった?」
「テメェがやったんだろーが。」
そのまま俺の隣に座り話し続ける
「…なに悩んでんだ?」
「別に悩んでなど…」
「嘘付け、おまえ分かりやすいんだよ。
……なんでも良いけどよ…そうだ、姫様が呼んでたぜ、速く行った方が良いぞ。」
席を立ち、離れるグリム。
…とりあえず向かうか、俺はそのまま姫の元へ向かう。
そして今、大部屋にて姫と話す。
「えーと…ね?」
チラチラとこちらの顔色を伺う姫。
まぁ気持ちは分からんでもない。
「…貴方には、今日付けで隣の村に行ってもらいます。」
…………はぁ?
「どういう事です?」
「隣の村で、なんか魔獣の被害があってね。えー…」
「それを知った貴女は放っては置けないと思い…」
「依頼を受けちった☆」
………受けちったって…
申し分けなさそうな顔をしつつ説明をする。
「えっと…グリムとライドが貴方についていくわ。
そして後一人……」
そこで口ごもる姫。
なんだ?そこまで言いにくいのか?
その時
ーーバン!
「姫様、お呼びでしょうか!」
突如扉を雑に開け放ち、問いかけてくる。
そいつは、金髪の短めな髪をした。
一言で言えばキザっぽい感じ。
「この僕が居ればどんな悩みも解決ってフレン!?」
「…姫よ、まさかとは思うが…」
「そう、こいつも連れてって…」
…………………………最悪だ