第4話 思い2
スランプった。
後書きにこの話の後日談を書きました。
………………
「………さっきぶりだな。」
……好きできた訳じゃない……
「だろうな、うん。」
…………
「…大変だな、お前も。」
……慣れた……
「……そか、うん、そろそろ時間だ。」
……ああ……
「また気絶してくるなよww」
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サイド フレン
……ぬぅ…あんなに早く会えるとは予想外だ…
「あっ…良かった、やっと起きた…」
?ああ、メリル姫か。
「姫よ、何故こんな時間に?」
「うぇ!?…あーそれは…風にでも当たりたいなー…なんて?」
…怪しい。
「風に当たるだけなら窓を開ければ良かったのでは?」
「ウッ…」
「言わないのならシグマ殿に報k「わかった言うからそれだけはー!!」よろしいです。」
まったく、こんな夜遅くに外をうろつく姫が他にいるか?
「えと…昼の訓練なんだけど…」
あぁ…あれか。
総隊長怒っているだろうか…
途中で隊舎に戻ってしまったし…
「様子…変だったから、さ。何かあったのかなーて。」
「…何も無かったですよ…」
「嘘ね、ダウトよ!貴方嘘つくとき必ず下見ちゃうのよ!」
なに…俺にそんな癖があったなんて…
「教えて、何故あんなに怒った顔しながら…悲しそうな顔してたの?」
少し冷たい風が吹き、姫の髪が靡く。
月明かりに照らされた髪はほんの少し輝いていた。
言ったほうが良いのか?
彼女に言ったとしても何になる?
そんな疑問が頭に浮かぶ中、どうすれば良いのか必死だった。
少しの間を開け…俺は口を開いた。
「イラついたんです…」
「ゼクスに?」
「いえ…自分に…」
嘘偽りの無い台詞。
俺はあの時、自分自身に怒りをぶつけていたのだ。
「何故自分に?」
「……あそこまでやろうとは思っていなかった…奴の台詞を聞いたときは…
自分を押さえることが出来なくて…!」
独白の様に語る、止まることのない口。
震える手を、白い手が包み込んだ。
「大丈夫だよ、自分を押さえきれない事は誰にでもあるよ!」
私だってあるんだから!と胸を張って堂々と喋る。
「姫は何時だって暴走してますがね。」
「違うもん!好奇心を押さえられないだけだもん!」
「世間ではそれを暴走というのです。」
「そんなぁ…」
見るからに落ち込んだ姫を見て、少し気が楽になった。
「姫、俺はもう寝ます。明日も早いので。」
「あっ…うん、分かった。」
一瞬だけ、悲しい顔をした姫を背に歩き出す。
………………あぁ…言い忘れていた……………
「……………ありがとう。」
「……へ?」
「早く寝ろよ。」
これ以上話すことはない。
早々に帰った。
ーーーー姫の気持ちには気づいてるーーーー
ーーーーただ…それを受け入れるーーーー
ーーーー勇気がないーーーー
ーーーー臆病者だなーーーー
ーーーー…俺はっ…ーーーー
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「臆病……ハッ!」
白い空間に座り込む一人の男。
「臆病結構さ!…大体、俺らは勇敢でもねぇしな!」
男は何か面白いことがあったかのように笑う。
「……へへッそうだろ……■■■。」
その呟きは…誰にも聞こえず消えた。
後日談
「あっちゃー…結局ダメだったか。」
「フレンの鈍感さをバカにするなよ、グリム。」
木々の中に微かな人影…グリムとライドがいた。
どうやら二人は、先ほどのを見ていたらしい。
「ハァ…フレンが羨ましいぜ…もてやがってチクショウ。」
「何を言う、君に好意を寄せている女性は居るぞ?」
「マジで!?だれだれだれ!!」
「キリエさん。」
「ババァじゃねえかぁあああああ!!!」
頭を抱え、叫ぶ馬鹿を隣にライドは耳を塞ぎ考えていた。
(確かにフレンの鈍感さは異常…気付かない振り?…いっその事襲うか?)
何気に彼女の方が危険だ。
「とにかく!俺よりモテる奴は許さん!早急にフレンにせいさ「俺が…何だと?」ぁ…ぃ…?」
グリムの後ろに夜叉が立っていた。
そして何故かそこにライドが居ない。
危機を察知し逃げたのだ。
「…フレン様?話し合いは大事だと思いませんか?」
「今は必要ない、散れ。」
その夜、隊舎や城の中に男の叫びが木霊した。
その叫びであるお姫様は恐がり眠れなかったとか何とか。
終了
あざーしたー