第2話 日常2
フレンが怒る!
グリムとライドはバカすぎる!
そしてグダグダ!
…何もないなら今からでも埋めていこう…
…彼女は俺に笑いかけた…
ーー彼女の笑顔が酷く眩しく見えたーー
彼女は謡う 第2話 日常2
サイド フレン
ーー昼ーー
眩しい太陽が俺達を照らす。
熱い…何故この猛暑の中…重い鎧を着なきゃならんのだ…
さっさと終わらせよう…
「今回の訓練は決闘に似た訓練…対人戦をやるぞ!!」
総隊長が叫ぶ。(最近の悩みは禿げてきた事)
(総隊長元気だなー。)
隣のグリムが話しかけてきた。
確かにこの暑い中、俺達より重そうな鎧を付けている。
だがなグリムよ…
(お前も元気そうじゃないか…)
(たりめーよ!なんたって…)
「今回は見学ありということだ…メリル姫がわざわざ見に来て下さった!!」
「どうも~♪」
軽い口調でヒラヒラと手を振る。
姫よ…軽すぎるのではないか…
「姫様…もう少しこう…何と言いますかその…」
ほら…総隊長がしどろもどろだ…
「何?これじゃダメ?…」
「ダメじゃないですが…」
「……駄目……?」
「っ!?」
でたな…姫お得意の泣き落とし。
あれは十人中十人が落ちるらしい(グリム談)
それなら総隊長は…
「問題ありません!」
「よろしい♪」
やはり落ちたかあのハゲは。
姫よ…少しは自重してくれはしないだろうか…
(あーあー…総隊長落ちたねありゃ。)
(見れば分かるだろう、見ろあのマヌケ面…鼻の下を伸ばしているぞ。)
(うっはマジだぁ…総隊長の威厳を感じられない顔してるぜ。)
(お前もな。)
鼻の下を伸ばして言う台詞ではないな。
人のことを言えない。
「では早速始める!第一試合、グリム・メビウス対ライド・マイシェラ!前へ!」
グリムの顔が歪んだ…まるで「地獄に落ちろ」と宣告されたかのような顔を…
「フレン…今までお前と居た時間、楽しかったぜ…」
「訓練ごときで大げさな、ほら逝ってこい。」
奴の背中を押し、訓練場の真ん中(地獄)へ向かわせた。
「字が違う!」
気にするな逝け。
対してライドは勝ち誇った顔をしていた。
油断しているな…グリム、完全になめられているぞ。
「うっひー…やるしかないかぁ。」
「フっ…グリム、君が私に勝つことは不可能だ。(フレンが見ているんだ…負けられないな。)」
「吠えたなコラ!」
木刀を受け取り、逆手に構えるグリム。
対してライドは木刀を片手で持ち、相手に先を向ける。
「準備は良いな…よし、始め!!」
合図が鳴り、両者はにらみ合う。
先に動くのはどちらか…誰もが緊張する中、先に動いたのは。
「ドッコイショオォォォォォオ!!」
雄叫び(奇声)を上げ、逆手に持つ木刀を地面に刺す。
この行動に皆が驚く、何故武器を地面に刺したのか。
「何をしている…ふざけているのか?」
「まさか、大真面目さ。これから俺は…必殺技をするんだからな!」
…必殺技…だと?
一体何をする気だあいつは!
「戯れ言を…」
「行くぜ…ひっさぁつ!!!」
と同時に刺してある木刀を足場にし、飛ぶ。
上を見上げれば、グリムの背後に太陽があり奴を直視できない。
「フハハハハハハ!」
「チィ…見えない!」
そのままグリムは空中で回転しながら落ちていく…そしてライドの目の前に着地して。
「参りましたぁぁぁぁぁああああ!!!」
「「「何ぃぃぃぃぃぃぃぃいいい!?」」」
土下座した…これには俺も驚いた。
「どうよ、俺の必殺ジャンピング土下座n「フンッ!」ゴブァ!!?」
ライドがグリムの喉に突きを放った。
はぁ…全く…なんというか…
「バカだな。」
「ぎごえでんだよ!」
「アハハハハハッははっくくふあははッゲホッゲホ…っクハハハハ!!!」
メリル姫が爆笑…はぁ…
(メリル爆笑中しばらくお待ち下さい シグマ♪)
姫が爆笑しながらも試合は続き、六試合目が終わった。
そして…
「第七試合!フレン・アルトスク対ゼクス・ペンテクス!」
名を呼ばれた…気持ちが高ぶる。
「フレン!ぜってー勝てよ!!」
「君が負けるはずは無いと思うが…まぁ頑張れ。」
友の声援を聞き、前へと歩き出す。
「フゥン…こんなのが僕の相手か…拍子抜けだなぁ。」
目の前の男はゼクス・ペンテクス。
金にものを言わせ、貴族の称号を得た人を見下す屑
常に薔薇を口に加えている。
「ふふん、君みたいな雑魚が僕を差し置いて騎士団の隊長になるなんてね…全く、総隊長達は何を考えているのだか。」
こういった態度を取るから皆はこいつに近寄らない。
だがそれをこいつが勘違いする。
グリムから聞いたのだが、あいつの考えは「自分が強すぎて相手が引いてる、だから話しかけてこないんだ」らしい。
とにかく一言で言えば、思いこみの激しいクソ野郎と言うことだ。
「まぁいい、君が勝つことはあり得ないからね。周りのみんなだってそう思ってるさ☆」
と周りを見渡すゼクス…
(なんだあいつ…すげームカつくぞ。)
(確かにこの私ですら何かイライラするね。)
(((自意識過剰なバカ。)))
「第七試合、始めぇ!!」
「来なよ、三流。」
さすがに腹が立つな。
「俺が三流なら貴様は四流だな、ゴミ屑。」
つい反論してしまった。
「おぉ!フレンが相手の悪口いったぞ!?」
「これはレアだね。」
外野がうるさい。
そう思いながら相手(名前忘れた)に突っ込み、突きを放つ。
ブォン!
左に移動され、かわされる。
その反動を利用して突きから左に払う。
ブン!
「クッ!?」
「フン!!」
ガンっギシッギシギシ…
刃競り合いになり、顔を近づけてくる相手。
その時。
「なぁ君…」
話しかけられた、他の奴には聞かれないくらいの音量で。
「……何だ。」
「この試合さ、負けてくれない?」
何だと!コイツは…
「頼むよ、金なら幾らでも出すからさぁ?」
俺は…これほどまでの屑を見たことはない。
「…………」
「じゃあ今から打ち合わs「断る」何…!?」
「断ると言ったのだ屑が。」
と一度木刀で弾き、顔面を力強く殴る。
ゴス!!
「グギャア!?」
相当痛かったのだろうか、うずくまり無様に泣き散らす。
……無様だ……
髪の毛を掴み、顔を上げる。
涙を滝のように流し、鼻水や鼻血で顔がグシャグシャだ。
……無様だ……
その顔に何度も木刀を力一杯叩き付ける。
ゴシャ!ドゴッ!ガスッ!
「ごぉ…もうやべてぇ…!」
振り上げた木刀には、血が所々に付いていた。
そして奴に渾身の一撃を与えるべく、振り下ろした。
その時。
「もうやめてぇ!」
メリル姫の叫び声が聞こえ、そこで奴の頭に当たる寸前に止める。
「あ……あぁ……」
奴を見ると失禁していた、その姿が見るに耐えない物であった。
「貴様の負けだな屑…今のその姿…笑い物だな。」
そう言い放ち、木刀を投げ捨て訓練場から離れる。
全く…何をやっているのだ…俺は。
ー第3話 思い1 に続くー
無理矢理シリアス?にしたかもしれませんね。
今回ウザいキャラを出したのですがどうでしょうか?
まぁ彼は二度と出ないかも知れませんがねww
黒いフレンを出してみたかったんですよ、はい。
次回はこの小説の設定、そしてキャラ紹介をします。
本編はその後に。
ではさよなら(^_^)ノシ