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心を解いてくれる、午後のカフェ

午前中の仕事をなんとか乗り切って、

時計が12時を少し過ぎたところで、

私はそっと席を立った。



外に出ると、

月曜の街はまだ少しざわついていて、

人の流れが一定のリズムで動いている。

その中をすり抜けるように歩いて、

いつもの小さなカフェに向かった。



扉を開けると、

コーヒーの香りがふわっと広がる。

外の空気とはまるで違う、

あたたかくて落ち着いた匂い。



「いらっしゃいませ」



店員さんの声が柔らかくて、

それだけで肩の力が少し抜けた。




窓際の席に座ると、

外の光がテーブルに静かに落ちて、

カップの影がゆらゆら揺れている。



今日は、

カフェラテと小さなチーズケーキを頼んだ。



ラテが運ばれてくると、

表面のミルクがふわっと膨らんでいて、

スプーンで触れるのがもったいないくらい。




ひと口飲むと、

ミルクの甘さとコーヒーの苦味が

ちょうどいいバランスで混ざり合って、

体の奥がゆっくり温まっていく。




チーズケーキは、

フォークを入れるとしっとりしていて、

口に入れるとふわっと溶ける。

甘すぎなくて、

でもちゃんと満足感がある。



「……生き返る」



思わず小さくつぶやいてしまう。



窓の外では、

人が行き交う音が遠くに聞こえて、

カフェの中はゆっくりした時間が流れている。



午前中の慌ただしさも、

仕事の細かいミスも、

ここにいる間だけは

全部いったん置いておける。



カップの底が見えてきた頃には、

心の中に少しだけ余裕が戻っていた。



「午後も、まあなんとかなるか」



そんな気持ちになれるのが、

このカフェのいちばん好きなところだ。

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