uncontrollable-抑えきれないこの気持ち-
ある高校の教室
やっと授業終わったね-,なんて声が響く
「純、同じ高校だったんだ」
「涼!、二度その面みせんな」
「えぇ、、、」
教室はざわつく
二人は,小学校は同じだったものの、中学は違った。涼はスポーツ万能、成績優秀で友達も多く順風満帆な中学生活を送っていたのに対し、純は勉強こそできたものの,荒んだ中学生活を送っていた。具体的に言えば、警察の補導を何度も受けるレベルであった。涼は優等生、純は不良学生という真逆の生活を送っていた。だからこそ、純の涼への嫉妬は深かった。
(なんで、純あんなことを、でもそんな純の事を狂おしいほど求めている自分がいる)
「ねぇ純、なんであんなことを」
クラスメイトが純に問い掛ける。
「あいつのことなんか知らない」
純はそういうと、その場を去った。
純が校門に着くと、涼が立っていた
「なぁ、純一体どうしたんだ?」
「涼には関係ない」
純は足早に帰ろうとする。涼は純の手を引いて、無理やり顔を近づける
「何、、しあがる、男を誘って楽しいかよお前。」
純は抵抗するが,涼の腕力には抗えない。
「わかった。話すよ
涼と比べられるのがいやなだけだよ
これで満足かよ」
涼が手を離すと、純は足早に帰っていった。
(あぁ、純の手の感触が忘れられない、近くで見たら瞳や唇がきれいだった)
涼は興奮のあまりその場に膝をつく。
「そんなこと言われても、この感覚を忘れられるわけないじゃないか」
その場に同じ部活の部員がかけつける
「涼、こんなとこでなにしてるんだ。部活いくぞ」
キャプテンが声をかける。涼は放心状態で反応がない。
「純ってやつと何かあったみたいだが、大丈夫か」
「純、、、行かなきゃ、、、」
「お前今日なんか変だぞ、顧問には話してとおしてやるから、今日は家でゆっくり休め」
一方その頃純は、
「はぁ、顔近いんだよ、あいつ///てかなんで俺憎いあいつに、ドキドキしてんだよくっそ。しかもあいつは男だぞ。俺はホモになっちまったのかよぉ。」
そんなことを考えながら公園のベンチで酒を飲んでいた。
(いつからだろう、非行に走り、酒に溺れるようになったのは。いつからだろう、いけないとわかっててもそれでしか自分を保てなくなったのは。そういえば、ここで涼と遊んでたっけ。)
もの思いに耽りながら、眠りについていた。
「はぁ、ねちまってたって,ここはどこだ??」
「お,ようやく気付いたのか?純」
そこには,涼が立っていた。かなり疲れた様子だ。
(そうか,ここは涼の部屋か、、)
「びっくりしたぞー、あの後お前のことを探しに行ったら、公園で寝てたんだから。もう、酒に手出すんじゃないぞ。」
涼は笑いながらいう
「なんで、俺なんかにそんなこと、、、あんな酷いこと言ったのに。涼が俺に構ったってなにも」
泣きながらそういう純の言葉を遮るように、涼が
「自分にだってわからない。でも純の全てが忘れられないんだ。手に触れた感触、きれいな瞳に唇も、恥ずかしそうな顔も」
と叫ぶ。すると、涼が純に覆い被さる。
「やめろ、からかってるのか俺男だぞ。」
純は抵抗する。
「そんなに顔を赤らめて、可愛いな。もう抑えられそうにないんだ。」
と涼が純を見つめながらに言うと、
「いいよ」
と顔を真っ赤にして、純も答える