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小さき蒼雷の魔法使い  作者: 柊木凪
新人冒険者編
42/67

第四十話「見えない敵」

「「「「......っ!?」」」」


 ライガたちが建物内に侵入した瞬間何かが壊れる音がした。


「...今の音は?」


「御主人...恐らく結界の類いだと思われます。」


「だとしたら、気づかれたかも知れないな。」


 ライガたちは直ぐ様その場所から動き始めた。


「もし、敵と戦闘になった場合、殺すな!」


「殺しちゃいけないの?」


「ああ、情報提供と道案内にする。」


「なるほど、了解。」


 そんな会話をしていると突然目の前の扉が閉まった。

 そして、ライガたちを誘導するかのように壁が左右に割れた。


「扉が閉まって開いたか...誘導されてるな。」


「迷っている暇は無いだろう?」


「そうだな。行くぞ!」


 開いた扉へ足を踏み入れると、そこは円型で天上が高くとても広い部屋だった。


「広いね...。」


「何かが居るな...」


 ライガが索敵をしていると突然後ろの扉が閉まった。


「御主人...。」


「分かっている。

何かが隠れてるな...こいつにしよう」


 ライガは獲物を見つけたように敵を探し始めると、その隙を狙ったかのようにライガの方へ何かが飛んできた。

 しかし、ライガは交わさずに動かない...そして飛んできた物はライガへと当たる数センチの所で消し飛んだ。


「電磁バリア」


 ライガは物理に対する策を既に講じていたのだ。

 そして、攻撃を受けた方向から相手の方向を大体把握した。


「シエル!前方右側にいるぞ!」


「わかった!暗黒手(ダークハンド)!」


 シエルは黒い闇の手を数十本作り出し、ライガの指示した位置の逃げ場を無くすように範囲を狭めていった。


 そして、最後まで狭めたが...居なかった。


「......ライ君?居ないよ?」


「いや、だって、そっちから攻撃来たんだけど?」


「御主人、ここは私が。」


「わかった。頼む。」


 カレンが前に出て部屋一面に炎の絨毯を作り出し索敵を行った。

 そして、分かったのは...


「御主人っ!上です!」


「っ!?雷撃(ライトニング)!」


 カレンの言葉に咄嗟にビックリして無意識に魔法を放ってしまった。


「はあ~ビックリした。」


 そして、ライガの前には1人の男が雷撃をくらい死んでいる状態で現れた...。


「ライ君?大丈夫?」


「シオン...多分だけどさ。

左右からしか追い詰めてなかったから上に行かれたんだと思うんだけど...」


「うっ...ごめん。

こ、今度は気を付けてやる!」


 そして、敵を倒したことで中央の床が円型に下へと下がって行った。

 

「下の階へ来いと?」


「何故階段じゃないのでしょうか?」


「時間稼ぎとか?」


「シオン殿が正解だと思うな...」


「時間稼ぎか確かに少しは時間がかかるからな。」


 3人と1匹は中央に移動し下へと向かった。


「長くないだろうか...」


「ええ、暇です。」


「ライ君~」あ~もう、引っ付かない。」


「いいじゃん~敵居ないし...」


 ゆっくりと自動で下っている中、休んでいた。

 

「はあ~何をしているのだか...

ここは敵のど真ん中だぞ?」


「分かってるよ。

だが、この床は壁と隙間が余り無いからこいつより先に行けない。


更に言えば、仮にこの自動の床を壊したら何が起こるか分からないだろ?」


 そう、ライガたちはイチャイチャしている訳ではないのだ。

 端から見ればイチャイチャしているように見えるが...


「まあ、分かるが...少しは緊張感を持った方がいいぞ?」


「それは...まあ、そうだな。」


 そして、会話をしているうちに新たな空間に出た。


「おお、また広い部屋に出たな。」


「御主人、下に誰か立っています。」


「何だろう?鎧着てるよ。」


「まさか、1人で戦うつもりだろうか?」


 各々が思い思いの感想を抱いているうちに下へとたどり着いた。


「よくぞ参った!俺は闇に生きる住人だ。」


 鎧を着た男が大声で叫んできた。


「また...変なのが来たな。

俺は今回は下がるわ。


リル?頼んだ。」


「了解だ。」


 そして、ライガたち3人は後ろに下り、リルのみがその場に残った。


「ん?紹介している最中に背を向けるとは常識のなっていない子供たちだな。


それにしても...女、子供と犬が1匹でどうやってここに来たんだ?


ここには上のやつを殺さないとこれないはずなんだけどね...」


 鎧の男が親切に口を滑らしたことで殺すしか方法が無いと分かったライガたちは、直ぐ様リルへと指示を出した。


「リル!さっさと終わらしてくれる?」


「...分かった。

行くぞ?」


 ライガの指示により戦闘準備に入ったリルは静かに相手を見据えた。


「ちょっと待とうか。

君たちが俺を倒せると思うのか?

俺のレベルは100だぞ?


大人しく帰った方が良いと思うけどな?」


 男の言葉に全く信用しないライガたちは静観していた。


 因みに男のステータスはこのようになっていた。


ステータス

名 前: NO.2

種 族: 人種

性 別: 男

年 齢: 27

レベル: 95

職 業:守護者

称 号:闇ギルド構成員

    拠点第2層の守り人

    俊足の持主


   次のページへ→        1

___________________

ステータス

体 力:3,210/3,210

魔 力:2,600/2,600

状 態:なし

魔 法:火,水魔法

スキル:危険察知

    魔力操作,体魔自然回復力上昇

    俊足

    能力強化


   ←前のページへ        2

___________________


 ...ああ、レベル盛ってるし、普通からしたら強いのだろう?

 分からない。


 レベルを聞いても動じていないライガたちを見てレベルの事が分かっていないと判断した男は脅してみることにした。


「なあ、俺は君たちを出来れば殺したくない...だから、返ってくれないか?


ここには何も無いからさ?


それに殺されたくないだろ?」



 こいつの目的はなんだ?

 

「おい、ライガ殿?いいのか?」


「ああ、構っている時間はない!」


「よし!」


 この会話を聞いた男は説得の余地は無かったかと本性を現した。


「はあ、大人しくしてりゃいいのに、来るなら死ねや!...あれ?」


 男が構えて叫び終わったとき目の前に居る子供たちが逆さに見えていた。

 そして、ゆっくりと自分は動いていないのに移動して次第に自分がどうなったのか分からなくなった。



 そして、意識は闇の中へと沈み男は動かなくなった。

 

 どうも、皆様、柊☆黐です。


 今回もお読みくださりありがとうございます。


 是非ブックマーク登録と評価!をよろしくお願いします。m(__)m


 ところで、敵を倒すと扉が開くって何処かで聞いたことありますけど...気のせいですよね!


 さて、次回はシエルの回です


 次回第四十一話「王子様:前編」でお会いしましょう♪

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