第三十一話「冒険者登録試験、その参」
「それじゃ、行くぞ!」
現在闘技場内には3人のSランク冒険者とライガ、カレン、シオンが距離を取り対面していた。
観覧席には魔職の冒険者が強化結界で保護し沢山の人が見ていた。
「ルールは相手が降参するか、戦闘不能になるかのどっちかだ。
あとは、何でもありでいいぜ!」
「...随分と余裕があるようで。
カレン、シオン遊んでもいいが、程ほどには終わらせるぞ。」
...ステータスも大したことないしな。
まあ、父さんより強いけど...
※因みにステータスはこちらです。
ステータス
名 前:ガジェット
種 族: 人種
性 別: 男
年 齢: 25
レベル: 80
職 業: 冒険者
称 号:Sランク冒険者,剛力
頑丈,剣の達人
火炎の剣豪
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ステータス
体 力:15,050/15,050
魔 力:5,580/5,580
状 態:なし
魔 法:無属性,火属性魔法
スキル:危険察知
魔力操作
体魔自然回復力上昇
全能力向上
剣豪,歩法
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ステータス
名 前:シュウ
種 族: 人種
性 別: 男
年 齢: 24
レベル: 86
称 号:観察眼
音速へ至ったもの
魔弓の使い手
無音の弓士
Sランク冒険者
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ステータス
体 力:10,800/10,800
魔 力:9,500/9,500
状 態:なし
魔 法:火,水,土,風魔法
スキル:射程無限
追尾の矢
危険察知
魔力操作
体魔自然回復力上昇
瞬足
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ステータス
名 前:ラミル
種 族: 人種
年 齢: 22
レベル: 75
称 号:戦場を翔る聖女
音速へ至ったもの
Sランク冒険者
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ステータス
体 力:9,090/9,090
魔 力:18,000/18,000
状 態:なし
魔 法:風,聖魔法
スキル:危険察知
魔力操作
体魔自然回復力上昇
天脚,瞬足
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...まあ、こんな感じだ。
正直、シュウとか言うやつは超遠距離なら何処からでも狙えるとか最強だろ...
「関係ないか...ねじ伏せるだけだ!」
「そらそろ、待たせちまってる始めようや!
本当ならそちらからどうぞと言いたいが、
こっちからいかせてもらう!」
言った瞬間、ガジェットは姿を消し、ライガの後ろに現れた。
そして、居合いで切ろうと抜きかけ後ろに跳んだ。
「チッ!?」
さっきまで居た場所に小さい火球が分裂して通過した。
その後地面に当たりクレーターと土煙を巻き上げて消滅した。
「ありゃ普通の低級魔法じゃねーな。
威力がありすぎる」ガジェット!後ろっ!」
シュウからの声かけでシオンの風槍の突きを体を捻り紙一重に交わし、その勢いのまま剣を持ち変えて下段から切り上げた。
しかし、そこには既にシオンの姿はなくラミルの相手をしていた。
空中で...
「おいおい、空中でやりあえるやつなんざ始めてみたぜ...」
「気を抜いていていいのか?」
...!?
ガジェットが振り向くとライガの雷槍が空中で待機していた。
そして、直ぐ様雨のように降り注いだ。
「くそっ!火の壁」
...へぇ、このくらいの威力なら防げるんだな。
ライガが観察していると中間値点に風の壁が現れた。
「すまねぇ!ラミル!」
「お礼はいいから!体制を立て直しなさい。」
ラミルが空中からガジェットの援護に風の壁を出現させたのだ。
...シオンを相手に随分と余裕があるな。
いや、遊んでるのか。
ラミルは動きを止めずにシオンに向かって風の矢を飛ばして牽制した。
「そんなの、効かないよ!」
シオンは風で足場を作り火で爆発させて強引に飛んで交わしていた。
「めちゃくちゃだわ!」
ラミルはスキルで飛んでいると言うよりは空中を蹴って移動していた。
そして、瞬足と併用して素早く移動していた。
...速度はほぼ同じ、か。
なんで、あんなに出鱈目な戦闘ができるのよ!
シオンとラミルが戦闘しているなか、シュウはカレンとやりあっていた。
「僕の動きについてこれるとは思わなかったよ!」
「別に大したことではありませんよ?
御主人の全力に比べたら尚更...」
話をしながら音速移動を繰り返し、カレンへと隙を見て魔矢を繰り出しているが、カレンを守るように矢を火が止めてしまう。
...何なんだ、あの火はまるで生きてるように動く見えないはずの後ろにまで火が守っていると...
「どうしました?移動するだけなら私から攻撃しますよ?」
...仕方ない。
「無限の矢雨」
シュウはカレンから距離を取り魔弓をカレンの斜め上に照準し言葉を発した瞬間光の矢が雨のように降り注ぐ。
カレンは移動の速度を上げて交わしたが、矢が地面に落ちる寸前でカレンの方へと向きを変えた。
「スキル、追尾の矢」
これは、めんどくさいですね...
移動していたカレンは動きを止めた。
「諦めたのか?」
「いえ、めんどくさいので焼き払います。」
そう言ってひと言発した。
「火の津波」
そして、向かって来ていた矢を全部焼き払った。
「あっ!やり過ぎてしまいました...まあ良いでしょう。」
シュウは闘技場の端に居たことから火の波を水と土で防げると踏んでいた。
しかし、少しイライラしていたカレンは加減を間違えた為にシュウは気絶していた。
幸い、水と土で守っていたので軽度の怪我で済んでいたが、戦闘不能であることには違いなかった。
「さて、シオンの方に行きましょうか。」
カレンは炎で不死鳥本来の羽根を模倣して空を跳んだ。
そして、シオンの元へ向かった。
「あれ?カレン?あっちは終わったの?」
「はい、終わりましたよ。
そろそろ、御主人も終わりそうなので、こちらも終わりにしましょう。」
...あの子、今、シュウを倒したって?
冗談でしょ...Sランク相手に余裕を残して勝ってくるとか人種じゃないんじゃないの?
「そう言うわけだから、終わりにするね。
楽しかったよお姉さん?」
「何言ってるの?簡単に終らせる分けないでしょ!」いや、終わりだよ」
次の瞬間ラミルの意識は闇に沈んだ...
「では、御主人の見学をしましょうか。」
「そうだね。
出来ればライ君が蒼雷を使ってくれると嬉しいな。」
「それは無理じゃないですか?
だってほら...既に相手の方は満身創痍ですよ?」
「そうだね。残念...」
それに、御主人が蒼雷を使うことになったらそれはかなり大変な状態だと思いますし。
そして、2人は端の方に降りてライガとガジェットの観戦を始めた。
「どうやら、2人とも終わったみたいだな。」
「...はぁ...はぁ...くそっ、お前ら何者なんだよ...本当によ。」
「さあな、まあ、最後にしようか。」
「「お互いにな!!」」
ガジェットは火の剣と化した剣構え、ライガは雷槍を携えた。
そして、ガジェットの咆哮が闘技場に木霊し、静まったのを合図に2人が消え次の瞬間には...背中をお互いに向けて立っていた。
ガジェットは剣を振り抜いた状態で止り、ライガは雷槍を突き出した状態だった。
ライガが雷槍を消して歩き出すと、
ガジェットは糸が切れたように倒れた...
どうも皆様、柊☆黐です。
皆様今回もお読み頂きありがとうございます。
良かったらブックマーク登録と、評価!を是非ともよろしくお願い致します。
今回の戦闘シーンは久しぶりに書いたので矛盾点があるかも知れません。
その際は教えていただけると嬉しいです!
では、次回第三十二話「冒険者登録試験、その肆」でお会いしましょう♪




