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小さき蒼雷の魔法使い  作者: 柊木凪
新人冒険者編
30/67

第二十八話「冒険者ギルドへ」

 俺は今日で、7歳を迎えた。

 冒険者に登録が出来る歳だ。


「ライガ。3年間は近いのだからたまには帰ってきなさい。

4年間特訓ばっかりで帰って来なかったんだから。


カレンちゃん、シオンちゃんもライガをよろしく。」


「はい!」


 サーシャはガイヤと共にライガの見送りをしていた。

 ...ついでにサラも。


「のう、ライガ。土産も頼むぞ!」


「わかった...土産は気が向いたら買ってくる。


それじゃ、行ってくる!」


 今、ライガと仲間たちの冒険が幕を開ける。




 街までは当然森の木々を足場にして、高速移動を繰り返していた。


「御主人。街についたらどうしますか?」


「そうだな。先に宿を探す。

ギルドはそのあとに行こう。」


「ライ君!登録ってお金要らないのかな。」


「...カレン、お金は?」


「ご両親が、街に着くまでに魔物を倒して持っていけと。」


 実はこの世界冒険者ギルドへの登録はお金が必要である。

 もちろん、ギルドだけではなく街にはいるためにも通行料が必要なのだが、ライガは知らない。


「カレン、シオン!1人1体倒してこい!


強いやつが良い!」


「「分かりました。」」


 3人は手分けして魔境の森を散策する事1時間それぞれが戻ってきた。


「遅かったな。2人共。」


「すみません。御主人、思ったより獲物が居なかったので。」


「ライ君が早すぎる様な気がします。」


「じゃあ、さっさと行くぞ。」


 そして、再び移動を始めた。


 少し進むと魔境の森を抜け林に出た。

 

 林を走り抜け草原が辺り一面を埋め尽くしていた。


 草原を更に走ると、街道が見えたくさんの人が行き来していた。

 商人を始め、冒険者や製産職の人たちが街に入るために並び、門からは他の街へと向かう人たちの姿も確認できた。

 ただし、超人的な3人の視力で見える距離ではあるのだが。


「2人共、ここからは人目につく可能性があるから、歩いていく。

始めだし、あまり目立たないように行こう。」


「分かりました。」


「え~、早く行きたいです。」


「シオン、御主人を困らせては行けません。」


「...分かったよ。分かりましたよ!

いいもん!後でライ君に何かしてもらう!」


「...俺は何をすれば良いの?」


「ギルドへの登録が終わったら街の観光に一緒に行きましょう!」


「...まあ、それくらいなら...いい?カレン。」


「御主人が良いのであれば構いませんよ。」


「じゃあ、そうしようか。」


 こうして、本日の予定が決まる中、3人はルーベンスの街へと入る列に並んだ。


 そして、待つこと1時間...


「次の方、どうぞ。」


「やっとか...」


「冒険者ギルドカードか何か身分を証明出来る物はお持ちですか?」


「「「...持ってないです。」」」


「そうですか。

では、こちらに来てください。

簡単な検査をさせてください。」


「わかった。」


 そう言うと、街の衛兵が俺たちを連れて門の脇にある個室に連れていかれた。


「どうぞ、こちらへ座ってください。」


 個室に入るとそこには5人もの衛兵がいた...


 ...俺、何かやばいことした?

 いや、まだなにもしてないはずだ。

 する予定もないはず。


「まず、この水晶に魔力を籠めていただけますか?」


 そう言って3つの水晶を用意してそれぞれの前に置いてきた。


「...これは?」


「これは、犯罪履歴がないかを見るための水晶です。」


 そんな風に衛兵が説明してくれたが、ライガは鑑定を使い水晶の正体が分かっていた。

 

 衛兵は何かを隠している...

 因みにこれが鑑定を結果になる。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名 前:魔力照合装置


効 果:魔力を測定する。

    また、記憶した魔力と照合し同一か

    を見ることができ、犯罪履歴を見る 

    ことが出来る魔法道具。

    魔力は100,000まで測れる。


ランク:A+

__________________


 恐らく人探しか、単純に検査をしているのか...まあ、やってから考えることにしよう。


 シオンとカレンはもう魔力を流し始めてるし...

 でも、10万か...この道具壊れるな...


「どうしました?」


「いや、大丈夫。魔力を流せばいい?」


「はい、お願いします。」


 そして、ライガも2人に続いて魔力を流し始めた。

 その後、ライガの懸念は当たり、魔法道具は尋常でない振動を起こして粉々に砕け散った...3つとも。


「「「「「...なっ!?」」」」」


 ...あちゃ~たぶんめんどくさいことになるんだろうな...


 ライガの心配事は予想の斜め上で返ってくることになるがそれはまだ少し先のお話になります。


 そして、衛兵の方はと言うと...


 ...壊れる前の反応は...間違いない。

 やっと見つけたましたよ...


「皆さん、すみませんが少しお待ち頂けますか?」


「...わかった。」


 少年たちには待ってもらい、個室を出て5人で話を始めた。


「見たか?」


「ああ、あの反応は間違いない。」


「真ん中の少年がそうなんだろう。」


「これは、隊長に報告をしておいた方が良いだろうな。」


「じゃあ、俺が行ってくる。

ただ、少年たちに怪しまれるわけにはいかないから街には入ってもらおう。」


「そうだな...」


「じゃあ、行ってくるよ。」


「頼んだ!」



 こうして、衛兵隊長に報告に走り、残りの4人は少年の待つ個室へ戻った。




 個室で待っている間、ライガは暇だった。


「ライ君...今日は観光の時間は無さそうだね。」


 シオンは独り言の様に言ってきた。


「今日から3年もあるから観光はまたにすればいい。」


「そうですよ?御主人ならいつでも付き合ってくれますよ!」


「...おい。カレン、調子の良いことを言うな。」


 3人が話しているうち衛兵が戻ってきた。


「お待たせして申し訳ありません。

最後にこちらに記入をお願いします。」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名  前:ライガ,シオン,カレン

出 身 地:魔境の森

種  族:人種

滞在期間:3年

滞在理由:冒険者になり資金稼ぎをするため

__________________


 ライガは渡された紙に書き込み衛兵に渡した。


「これでいいか?」


 衛兵は紙を受け取り確認し、顔を引きつらせながらも返事をした。


「はい、大丈夫ですよ...

ようこそ、ルーベンスの街へ」


 そして、ライガたちは冒険者ギルドへと歩いていった。

 衛兵の気も知らないで...



 それから歩くこと10分程で冒険者ギルドが見えてきた。


「そう言えば、宿を取ってない...」


「ライ君!先に冒険者登録をしよう!」


「そうですね。

ここまで来たのですから登録をしてしまいましょう。」


「じゃあ、登録するか。」


 

 ライガたちは冒険者ギルドの扉を開き、中へ入るとそこには沢山の人がいた。

 

「4年前来たときと同じだな。」


「御主人。受付へ行きましょう。」


「そうだな。」


 ライガは受付へと歩いていった。


 その最中、酒場で飲んでいる人たちの中や依頼を探している人が一部ではあるが視線を向けてきていた。


 ...見られてるな。

 4年前みたいなことはなければ良いが...


 一応注意しつつ、空いている受付へと声をかけた。


「ちょっと、いいか?」


「はい。今日はどう...され...ました?」


「俺たちの冒険者登録がしたい」


「えっと...冒険者登録は7歳になってからとなっていますので、すみませんが...」


「......一応7になってるけど?」


 どうやら、受付嬢には130㎝は子供に見えるらしい。

 


 なるほど、要するにチビだと言いたかったらしい...


 まあ、落ち着こう。


「あの...7歳に間違いはありませんか?」


「...間違いない。」


「分かりました。

...こちら記入用紙になります。


代筆は必要ですか?」


「いや、大丈夫。」


 用紙を受け取り、それぞれが書き込んでい

く。

 因みに用紙の必要事項は下記の通りだ。

___________________

冒険者ギルド登録

名  前:ライガ

出 身 地:森

魔  法:雷

所持武器:なし

___________________

名  前:カレン

出 身 地:森

魔  法:火,光

所持武器:なし

___________________

名  前:シオン

出 身 地:森

魔  法:風,火,闇

所持武器:なし

___________________


 その間、ギルド内にいる一部の冒険者を除き冒険者登録が終わるのを待っていた...


 はぁ~...やっぱり避けては通れないか。


「これでいいか?」


「あっ、はい。大丈夫ですよ。

それでは確認をさせてください。」


 用紙に目を通していくと受付嬢はいくつか質問をしてきた。


「質問何ですけど、出身地の森とはどういう意味ですか?」


「いや、そのままの意味だけど...」


「はあ、では、魔法何ですが、本当に使えるんですよね?」


「...使えなければ書かない。」


「分かりました...少しお待ちください。」


 何だったんだ?今の質問は...


 そして、受付嬢が帰ってくるまで少しの間待つのだった。

 どうも、皆様柊☆黐です。


 皆様、今回もお読み下さりありがとうございます。

 今回は少し長いですが、良ければ是非ブックマーク登録と評価!をよろしくお願い致します。


 では、次回第二十九話「冒険者登録試験」でお会いしましょう♪

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