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小さき蒼雷の魔法使い  作者: 柊木凪
幼少期編
23/67

第二十一話「少女の正体」

「...んっ...こ...こ...は?」


 ライガとカレンが宿の部屋で話していると少女が目を覚ました。

 少女は仰向けのまま周りを確認し、2人の姿を見つけた。


「ん?目が覚めたか?」


 ライガは少女へ声をかけて、カレンと共に近づき状況の確認を始めようとした時、少女はライガへ向かって突然抱きついていたのだった。


「...はっ!?どうしたんだ!」


 少女はとんでもないことを重ねて言ってきた。


「大好きです!旦那様」


「...誰か、状況の説明を...」


 ライガの思考は少しの間、停止しふと気がついて抱きついたままの少女を見ると紫色の髪の隙間から覗く紫色の目と目があった。

 少女は心配そうにライガを見ていた。


「(ホントにどうなってこんな状態に...)」


 カレンに助けを求めようと見て見ると椅子に腰掛けニヤニヤとこちらを見ていた。


「(くそっ...あとで覚えてろ。

仕方ない。鑑定をするか)」


 すると、驚くべきことに鑑定が弾かれたのだった。

 ライガは驚愕に目を見開いていると、少女が再び心配そうに聞いてきた。


「旦那様?大丈夫です?

もしかして、今私のステータスを見ようとしましたか?」


「...っ!?

(何かばれるような事をしたのか?)」


ライガはまた驚き、図星だったので、大人しく頷いた。


「そうでしたか...言ってくれれば教えるのに。


どうぞ、今度は見れますよ?」


 ライガはもう一度鑑定を試した。


ステータス

名 前:アジ・ダハーカ

種 族:厄災龍

年 齢:???

レベル:19500

称 号:厄災を司る者

    天災地変を起こす者

    SSSランク


   次のページへ→        1

___________________

ステータス

体 力:2,955,000/2,955,000

魔 力:4,870,000/4,870,000

状 態:人化

魔 法:暗黒,獄炎,暴風魔法

スキル:危険察知,毒操作

    魔力操作,体魔自然回復力上昇

    龍魔法,人化


   ←前のページへ        2

___________________


「(...確かに見れた。

見れたけど...あの龍なのかよ...)」


 ライガはこの龍の少女をどうすればいいのか悩んだ...


「どう?見れた?旦那様?」


「...見れたよ。

あとさ、その旦那様?って言うの止めてくれない?」


 責めてもの抵抗で取り敢えずお願いしてみたが...


「...いやなの?...」


 この少女はあからさまに落ち込み、今にも泣き出しそうな感じになるのだ。


「...い、いや!そう言う訳じゃない...けど...」


 そして、俺が曖昧な返事をすると、直ぐ様機嫌を取り戻し、腕に引っ付いてくる。


 普通なら、俺はやらないけど振りほどけば良い、嫌ならだけど。

 だけど、こいつは力が凄く強い!

 ステータスにモノを言わせて引っ付いてくる...俺じゃなきゃ死んでるところだ。


「あの...君さ。

責めて、呼び方を変えて貰えないか?」


 取り敢えず、呼び方を変えてもらうため様々な策を考え...結果説得と言う無難な選択をしてしまった。


「(これで上手く行くわけないか...)」


 ライガはそんなことを思っていたが、案外そうでも無かったらしい...


「う~ん...じゃあ~...」


 もしかして、上手く言っているのか?

 だけど、この龍にネーミングセンスがあるとは思えないけど。


「...仕方ないなぁ...名前教えて?」


「......ライガだ。」


 おいおい...成功したぞ!

 自分で思い付かなかっただけだろうが変な名前を付けられるよりよっぽど良い。


「じゃあ、ライ君で!」


 少女は指を指して、いかにもこれ以上の名案はないって感じで言ってきた。


「じゃあって...何なんだよ。お前は」


 すると、今まで元気だった少女は急に考え込み再び閃いたように言葉を発した。


「ライ君!私に名前をください!!」


 俺に名前をくれって...ネーミングセンスが無い奴に言うのではありません!と言いたい。

 だけど、この期待の眼差しを向けられてしまっては...はぁ...一応考えてみるか。


「...一応、考えてみるけど、期待するな。」


 そうは言ってみたもののどうするか...

 名付けか特徴に合った感じが良いのだろうな。


 紫の髪、紫の目、声は可愛い系の声...


 身長は俺より高い...まあ、3歳より小さい奴なんてそうそう居ないだろう。

 同年代より下は除くけど...


 さて、そろそろ少女の眼差しに耐えられなくなってきた。


 適当で良いか...深く考えず...紫、声......


「よし、お前の名前はシオンでどうだ!」


 わ~...我ながら何と言う適当さ...名付け親とか無理だな。



 そう思いながら、ライガはシオンの方へ向いてみると...笑顔で目からは涙が溢れていた。


「(なんでだ~!俺の考えたのそんな酷かった?)」


 ライガの思考は滅茶苦茶になってしまった。


「(そもそも笑顔で泣くってどんな心境なの?わけわからん。)」


 そんなライガの思いは知らないがシオンと名付けられた少女は嬉しかったのだった。


「...ありがとう...ライ君。」


 それだけで、ライガは落ち着く事は出来たが...状況の改善にはなっていなかった。





 それから数十分ほどが経ちシオンも落ち着いた。

 そして、3人で話をしていると突然部屋の扉が開いた。


 ガチャ...


「ライガ~?帰った...よ...」


 ガチャ...


 サーシャは部屋に入るのをやめ、そっと扉を閉じた。


「...あなた~!ライガが~...」


 ライガ達の耳にはサーシャが隣のガイヤの元へと走っていく音と声が廊下に響いていた音が届いていた...


「...話しに集中して気づかなかった...どうするべきか...」


 悩むライガにシオンとカレンは状況に付いていけず聞いた。


「あの、先程の方はどなたですか?」


「そうですよ!私と言う者がありながら...」


 2人の質問にライガは一言で言った。


「...母さんだ。」


「...お母様ですか?似てなかったですね。」


 カレンは遠慮もなしに思ったことを淡々と口に出してしまう癖みたいなものが出た。


「まあ、似てないだろうな...」


「...そ、それでもライ君はカッコいいです!」


 シオンがフォローしてくれている。


 なんか、だんだんシオンが優しいから可愛く見えてきた。

 まあ、気のせいと言うことにしておこう。


 すると、再び足音が近づいてきて扉が開いた。


「ライガ!2人の美少女が居るって聞いたぞ!なにがあった!」


 ガイヤが騒がしく部屋に入ってきた。


「あなた?何故、美少女の部分が強調されているのですか?」


「サーシャ?これは違うんだ!

ライガが大人の階段を上るのかと思って応援にだな。」


 どうしよう...母さんも父さんも正直めんどくさいな...


 2人の言い合いが少しの間、続いた。


「まあ、いいわ...今回は疲れたし、お金は十分に貰えたけれど。」


 そう、サーシャは魔力切れで倒れたあとギルドの医務室で寝ていたが、事が終わる頃には再び動き回れる程度には回復していた。


 そして、ガイヤにすべてを聞きギルドから十分以上の大金をもらい受けたのだ。


「そう言う訳だ。明日にはサーシャも全開するから家に帰るぞ。


帰ったら...ライガお前はやることがあるがな。」


 えっ?やること?今回影で活躍したの俺なのに...まあ、言えないから仕方ないけど。


「ご主人?家に帰るなら私も付いていきます。」


「私も!私も付いていきます!」


 予想ついていたけど、来るのね...

 カレンは契約してるから分かるけどシオンもか、しょうがないな。


 ライガが1人で納得していると、どうやらそう簡単な話でも無いようだ...


「あら?そちらの方々は結局どちら様なんでしょうか?」


 どうも、皆様、柊☆黐です。


 皆様、今回もお読み下さりありがとうございます。


 良かったら、ブックマーク登録と評価!をしてみてくださいね?

 作者がとても喜んじゃいます!


 それと、既にブックマーク登録をしてくださっている皆様のおかげで頑張る原動力となっています。ありがとうございます。


 さて、ライガはどうするんでしょうか...

 まあ、簡単に解決すると思いますけどね。


 さて、次回も宜しくお願い致します。


 次回第二十二話「帰宅とそれから」でお会いしましょう♪

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