河川敷、夕日、狐耳
とある平日の夕方の事である。僕は河川敷の芝生が生えているところで寝転がっていたら、狐耳が生えた少女と目が合ってしまった。服は和風っぽい赤い着物を着ていたが、少しばかり砂がついていた。
「君はどこからきたの」僕はそう述べると、僕の目をずっと見ながら、「……、お兄ちゃん、手に持ってるおやつちょうだい」そう言ってきた。
一瞬、ときめきを覚えたが、僕は首を横に振り、「いや、どこから来たんだよ」そう言った。
「ケチ、いいじゃん一個ぐらい。減るもんじゃないし」
「いや、減るよ。食べたら減るからね」そう言いつつ、僕は少女に手に持っているメロンパンを半分に分けて、少女に渡した。
「ありがとう。お兄ちゃん」下目目線で僕を見ながら言い、美味しそうに食べていた。
「なあ、お前ってどこから……」
そう言った瞬間には、狐耳の少女は居なくなっていた。
僕はいきなり消えた少女に驚きを感じ、立ち上がってしまった。周りを見渡しても、人の子1人居なかった。ただ、この案件が僕にとって選択肢だったってことは、今の僕には知る由もなかった。
それは穏やかな夕方、眩しくも最後の輝きの如く。
ただの平日が終わりを迎える時に、僕の穏やかとした日常も、次第に消えていくロウソクの小さな灯火のようになろうとは。
この話は機会があれば書きたいです。キャラ設定を考えなければ。
実は主人公の影に……。いや、もうすでに主人公と同化している?、主人公は気づいていないが、夜になると狐少女になるなど、考えると面白そうですね(*´ω`*)
プロットも考えなくてはです。