1.遊園地、風景、2.バー、人物
①
曇り空が顔を出し、もうすぐ雨が降りそうな雰囲気だ。
周りを見渡しても、遊園地なのに誰もいない。僕は後ろから気配を感じて、妙な違和感を感じていた。
僕は気になり、ふと後ろを見てみた。そこには赤いリボンを付けた金髪の少女が、僕を驚かそうと後ろで突っ立ていた。
「な、急に見ないでよ。驚いちゃったんだからね」
身に覚えのない少女にいきなりそう言われた。だけど、僕は人が居たことに安心感を覚えた。
「お前は誰だよ。こんなところで」
「あなたこそ誰よ。こんなところにいるだなんて普通おかしいわよ」
腕組みをしながら、顔をあげて上目遣いでこっちを見ている。
ここは日本じゃないのか。僕は唾を飲み込んだ。
「ここは最果ての果てって言われている場所よ。普通の人間は来れないのだけれども」
ニヤリと笑い少女はこっちを見た。
「……、確かに目覚める直前、鏡を見た気がする」
僕はそれからの記憶を思い出すも、頭の中は霧のように見えなく、グレー色をしていた。
「まあ良いわ。せっかくだし楽しみましょう」そう言うと彼女が僕に飛びつき、僕に服に顔を当てながら、抱きついてきた。
僕は突然の行動に、彼女に関して不信感を覚えた。何より不安感強くなってくる。この不安感を曇り空が醸し出しているかのように。
②
僕は都市の裏通りにあるバーに入った。中にはいつものマスターといつも座っている僕の席に、サングラスをかけた黒髮の女が座っていた。そいつはウイスキーを飲みながら、コップのふちを人差し指で触っていた。
何だろう。雰囲気的にマスターの彼女だろうか。時折マスターに見せる笑顔やピンク色の頬、それに目がとろけているのが一番の証拠だろう。
僕はマスターに「いつもの」と言い、その女の席から2つ右に空けて座った。
マスターから、いつもの牛乳を出された瞬間、その女は、「あなたに用があって来たのよ。……、あなた何で牛乳なんか飲んでるの?」
僕はその女を目を細めて見てみると、初恋の人だった。
僕は見られたくない一面を見られたことにショックだった。この牛乳と同じく、真っ白になりそうだった。
書いていて思ったのですが、ハッピーエンドに終わる話が少ない気がしてます(^_^;)
意識の問題なのかな?これから意識してみます!!