曇り空の嵐
グレー色の絵の具で塗りつぶされた曇り空。僕は雨が降りそうなそんな天気の中、同級生の有希から連絡があった。
見渡す限り、噴水があり、ベンチが2個ぐらいかな。それと芝生が周辺に生えていた。
ポニーテールにしている彼女が見えてきた。いつ見ても可愛い。まさか両思いだっただなんてな。
「おーい。待った。ごめんね。遅くなって」
「いいよ。僕も今来たところだから」
僕は有希を見つめながら、にやける彼女の姿を見つめる。うーん。可愛い、持ち拐いたい。
有希が歩き出した。僕は有希の後ろを見つめながら歩き出す。
「なんだか、……最近、人の気配が後ろからするの。すごく怖いの」
なんだって、誰がそんなことをするんだ。ひどい奴だぜ。うーん困ってる姿も可愛い。もう犯したい。
「大丈夫なのか?最近、そう言った精神異常者が増えてるらしいからな。俺が守ってやるよ」
「やだ。カッコいい。やっぱり宮田くんだね。頼りたくなっちゃうよ」
有希はデレ顔になっていた。そんなに気になっていたのだろうか。ペロリ。見ているだけで舐めてみたい。
「……、宮田くん、なんだか後ろから気配がするの」
有希は服の裾を掴み、ビクビクと怯えている。まるでうさぎみたいな小動物だ。
「そうなのか?…………」
うーん。やはり可愛い。だけど小さな声でボソボソ喋るから何を言っているか聞こえない。もう少し大きな声で喋ってくれよ。
僕は有希を、あらぬ妄想をしながら下半身を濡らしながら、見つめていた。すると大きな声で話しかけられた。
「こら。何やってるんだ。お前がストーカーか」
「???」
僕はドキッとした。なんで僕がストーカー?意味がわからない。僕はただ有希を見つめていただけなのに。
「え?渚ちゃん?なんでこんなところに?え、目が怖いよ」
有希からの目つきが痛い。宮田は有希をかばうように前に出て、彼女を守っている。
「メ、メールで好きって言ってたじゃん。ぼ、僕の方が有希のことが大好きなんだよ」
そう言い放ち、気持ちを僕は伝えた。だけど周りから吹いている冷たい風で足が冷える。
「?、友人として好きよ?そもそも渚ちゃんって女の子じゃない。だけどそう思われていたのね」
頬を染めている有希が目線に入った。僕は赤く顔を染め上げた。目を閉じて、2人を見ないように走り去った。スカートの中に入る風が冷たい。胸も痛い。なにこの気持ち。うう。
僕の気持ちは曇り空のようにベタ塗りの気分だ。もうすでに外よりも早く雨が降っているようだった。
西尾維新先生の物語シリーズ、囮物語を見てから、ミスリードの話を書きたくなったので書いてみました!!
上手く書けてれば良いな(*´ω`*)
本当、物語シリーズは面白すぎる。早く続き見なければ。