五月 ≪GW≫
――初夏。
それは優しき風が頬を撫でる初々しき季節
新しい環境にも慣れ、落ち着いてくる時期。
しかし、まだまだ始まったばかり。試練はこれから始まると言ってもいいかもしれない。
それに挑むか背を向けるかは、その人次第。
悩みながらも試行錯誤し、進んでいき答えを見つける。
誰もが苦しみながら足掻き続ける。
そういう意味では、この時期は一つの節目とも言えるだろう。
GW。
それは人々に許された束の間の休息。ここで新しい日々で疲れた心と体を癒すしかない。
それは新生活を乗り切るための切り札。活かすも殺すもその人次第。
まさに諸刃の剣。
そして、躍進または堕落の入口。
人々は迷いながらもGWを進んでいくだろう。
しかし、本当の安息はそこにはないのかもしれない。
だとしても、これが一つの区切りである事に違いはない。
人々はそこに何を考え何を見出すだろう。
重ねて言う――全てはその人次第なのだ。
初夏の涼しき風、それは人々に何をもたらすのだろうか。
それはその人自身しか知らないだろう。
いや、その人にしか感じられないのかもしれない。
GWを利用しての小旅行。
男たちの謎の集い。
これは束の間の休息を楽しむ少年少女たちの物語。




