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四月 ≪入学式≫
――春。
それは始まりの季節。
多くの人が胸に期待を膨らませて新生活へと臨むだろう。
不安もある事だろう。それでも前に進めるのは希望が――明るい未来があるからだ。
そして、出会いの季節でもある。
新たな友や愛する人との出会い。
それは、価値を付ける事ができない尊いもの。
人々は様々な決意を持って、この季節を歩む事だろう。
入学式はそんな人々の門出と言えるであろう。
祝福を受け、新たな世界へと一歩を踏み出すための儀式。
これは少女たちの始まりの日々。
恋物語の序章とでも言うべきお話。
――そう、全てはここから始まった。




