剣術とその後
今回は少し短いです
銀さんの後についていくこと数分
中庭へと出てきた、そこでセイルが待っていた
「ケトス君、まずはセイルと手合わせをしてみようか木剣でいいかね?」
「はい、セイル!初心者何で手加減しろよ!」
「ボクはケトスに手加減何ていらないと思うんだけど・・・わかったよ」
お互いに少し距離をとり向かい合う
銀さんの始め!の一言で二人とも動きだした
まずは様子見と思ってセイルの胴体のあたりに上から一振り木剣を振った
「ケトス!キミは本当に剣術はやった事ないんだね!」
そう言いつつ俺の一振りに合わせて剣速をそぐように木剣をあわせてきた
いとも簡単にとめられた、俺は打たれると思い素早く後ろに距離をとった
その瞬間
一気に距離をつめられ胴体に1発うけてしまった
「そこまで!」
「いたた、セイル手加減しろよな」
「したじゃないか、ボクは今ので2回ケトスにうてたんだよ?」
勝てるとは思ってなくても2回か3回くらいうたせてもらえると思ったんだよな
「まぁまぁ、セイルの剣は速さが主体だからね。でも今のはうけてみる価値はあったよ思うよ
ケトス君は既に魔力を剣にのせられるそうじゃないか、使ってみてくれるかな?」
そう言われてみれば自然と使っていたような気がする
ああいうのはイメージすればできるものだと思っていたのだが違うのか?
「こうですか?」
木剣に青白い光が透る
「ケトスは魔法の才があると思っておったが付与も得意なのかの?やはり年齢など些細な事じゃったのか」
横で見ていた母さんが独り言を言っている
「凄いじゃないか、その歳でその魔力量を剣に付与できるとは・・・セイルこれを使われていたら負けていたね」
「母様ケトスは異常ですそれにそんなの反則です!」
「わかったわかった、セイル残りの数日はケトス君に基本的な型を教えようじゃないか」
それからの数日この世界にある剣術の基本的な動作を教えてもらった
俺の場合は長剣、短剣の基礎的動作だった
その結果セイルとは何回かうちあえるようになったし、剣によって剣にのせられる魔力に限界がある事も知った
木剣など少し魔力を多くのせただけで粉のようになって崩壊してしまった
そして最終日の朝
「ケトス!キミはまた自領に戻るんだろう?」
「自領?・・・まぁ家には帰るだろうけど」
「ボクもキミの近くにいくと思うからその時はよろしく!」
「え~こっち来るの?狭いよあの場所、まぁその時はよろしくってヤツだな」
「ボクは今以上に剣術を鍛えておくからな、魔法も使えるようになるから!」
「わかったわかった、どうせまたすぐ会えるだろうし」
「そ、そうだな!」
屋敷の門の前には俺と母親、銀さんにセイルそれと執事さんに若いメイドさんがいる
「そろそろ行くとするかのぅ、ケトスほれ我の近くにくるのじゃ」
「はい、母さん」
来た時と同じように母に抱かれて空をとんでいったのだった
空を飛んでる途中
何故か後ろから声が聞こえてきた
「おーい!姉さん姉さんってば!」
「チッ・・・気づきおったか・・・」
小声で母さんがブツブツ呟いていた
「聞こえてるんだろ!そこのちょっと頭弱い姉さんや!」
「ええーい!聞こえとるわ!頭弱い言うでない!」
「誰なんですか?姉さんと言ってたようですけど」
「あー・・・一応我の弟のヒューレンとかいう竜人じゃの」
「一応ですか」苦笑しながら話をしてるとヒューレンさんがこちらに近づいてきた
「やっと止まってくれた、無視するのはやめてくれよな・・・ん?この子は?もしかして?」
「そうじゃ我が子ケトスじゃお前には手紙だけじゃったかの?」
「なるほど、ケトス君始めましてキミの叔父かな?ヒューレン・ウィン・シャイドだよ」
「よ、よろしくお願いしますヒューレンさん」
「う~む、実の姉の子とは思えない礼儀正しさだ」神妙な顔で唸っていた
「ええい!失礼なヤツめ!我の威厳・強さ・気高さ全て受け継いでおるのがわが子ケトスじゃ!」
「ふむ、そんな話はさておき直接話しておきたい事があって探していたんですよ」
「なんじゃ?ここじゃ何じゃから我の家までついてこい」
「あの小屋みたいなところですか?もう隠れ住む必要などないのでは?」
「小屋とかいうでないわ!いいからいくぞ!」
この叔父ヒューレンとの出会いを境に俺の生活は少しずつ変化していくのだった