第6話
あれから朝はまりなに起こされなくても寝坊しなくなるし。
嫌でも二人のラブラブ登校姿を見ながら学校に行かなくてはいけない。
家に帰ればより一層綺麗になってくまりなの姿が目に入る。
機嫌はいいわ。
携帯は鳴りっぱなしで横でずっといじってるわ。
毎日…。
毎日…。
毎日…。
いい加減にしてよ…。
まりながもっと雄太を好きになっていくのが見てるだけでもわかる。
日に日にまりえの気持ちは大きくなった。
早く別れさせなきゃ…。
◇
――ピンポーン――
『お邪魔しまーす。』
ズカズカと家に入ってくる。
「「雄太…。」」
『まりなわー?』
周りをキョロキョロ見回す。
「「まだ帰ってきてないけど。今日委員会だって言ってたし。」」
『4時には家に居るって言ってたんだけどなぁ。』
「「待ってなよ。もうすぐ帰ってくると思うし。」」
『そーだね。』
雄太はまりえの隣に座りテレビを見た。
まりえは雄太を見る。
やっぱりかっこいいな。
まりなが好きになるはずだよ。
まりなだけじゃない。こんな奴に優しくされたら誰だって…。
『何?』
視線を感じたのか雄太もまりえの方を向く。
「「…。」」
まりえはジッと雄太を見続けた。
『どーした?』
「「いや何も。」」
クスッと笑う。
『ビックリさせんなよ。』
ったく…と言ってまたテレビに目を向けた。
夕方…。
部屋もだんだん暗くなっていく。
『電気つけるべ!』
「「そーだね。」」
そう言って立ち上がる。
――ガタッ――
「「きゃっ…。」」
雄太の足に突っ掛かるフリをして雄太の膝に倒れ込む。
『だっ大丈夫かっ?』
雄太がまりえの肩に手を添えて心配がった。
「「うん…。」」
下からおもいっきり上目使いをする。
二人は時間が止まった様に見つめ合った。
「「雄太…あの…」」
――ガチャ――
「ただいまー!」
戸が開くと同時にまりなの声がした。
雄太はその声を聞くなりまりえをすぐに突き離した。
「雄太ー!居てくれたんだ。」
雄太を見るなりまりなは笑顔えと変わった。
「「…。」」
まりえはすぐに部屋へと向かった。
夜ご飯を食べる為に下のリビングに戻ると何故だか食卓には雄太もいた。
「「何で雄太がいんの?」」
『居ちゃ悪いか。』
ムッとして答える。
「今日泊まるんだよ!」
まりなは頬を少し赤くしていた。
――ドクンッ――
泊まる?
嘘でしょ…。
『そーゆう事!』
ニッと笑い箸を進めた。
まりえもイスに座り黙々とご飯を食べ続けた。
夜。
部屋のベットで雑誌を読む。
隣のまりなからの部屋からはたまに楽しそうな声が聞こえてきた。
その声を聞くたびイライラする。
寝ようと電気を消して布団に入る。
ウトウトしていた。
――ギシッ――
隣からのベットのきしむ音で目が覚めた。
――ギシッギシッ――
ベットが揺れきしむなんてSexをしてる時位だ。
聞きたくないのに耳に神経がいってしまう。
勝手に音が入ってきた。
やだ…。
やだやだ…。
そう思う反面まりえは二人のSex姿を想像してしまっていた。
どうやって愛し合うんだろう…。
どう相手で感じているんだろう…。
考えてるうちに体の中が熱くなっていく。
このままだと変になりそー。
まりえは起き上がり部屋を出て、戸を閉める時二人に聞こえる様におもいっきり閉めた。
台所に行き、水をコップに入れ一気に飲み干す。
「「はぁ…。」」
冷たい水が熱くなった体を冷やした。
ゆっくり時間を潰し部屋に戻るとベットのきしむ音は聞こえなくなっていた。
それでもこの日まりえはなかなか眠りにつけなかった。




