第3話
「あれっ帰ってたの?どーしたそんな所に突っ立って。」
「「いや、何でもないよ。」」
まりえはドカッとまりなの隣に座る。
「…。あのさ…雄太の話しって何だったの…?」
二人して私を挟んでなんなの?
「「本当くっだらない話しだったよ。」」
フッと鼻で笑う。
「そっかあ。」
安心しましたってのバレバレだってば。
「「でもあいつ好きな人居るみたいだよ。」」
「えっ?」
ビックリした様に目を大きくしてまりえを見た。
「「クスクス。」」
これでまりなが雄太を諦めればいい。
「誰…?」
ウルウルと目を滲ませて見るなよ。
「「知らない。」」
まりえは立ち上がり部屋に向かった。
イライラする。
まりなと雄太がくっつくなんて考えられない。
付き合いさせたくない。
絶対に。
まりなと私似てるんだったら私でもいいじゃん。
何で私じゃないんだよ。
「「あぁむしゃくしゃする…。」」
机に置いてあるまりなと二人で映ってる写真を見つめた。
「「…。」」
「「昨日はごめんー。いきなりいなくなったりして。」」
まりえは昼休みに雄太を呼び出した。
『本当だよ。鞄でいきなり叩くわ…。』
「「色々あってムカついてたんだ。」」
まぁ雄太がまりなを好きなんて言ったからなんだけどね。
『まぁいいよ。まりえのそぉゆうの慣れた!で?話しって何?』
「「あぁ…あれからまりえに聞いたんだ。好きな人の事。」」
『まじで?』
「「好きな人居るって言ってたわ。」」
『…。』
雄太は凍りついた。
「「残念。」」
そんな雄太を見て少し心が踊った。
『あーそっかあ。ありがとねまりえ!』
「「いいえ。」」
頭をポンとまた撫でられる。
『今日は寝癖ついてないね!』
「「まあね!」」
雄太の笑顔が引き攣ってた。
これでいい。雄太がまりなを諦めてくれさえすれば。
そして私を好きになってよ。




