ep.33 隠しクエストクリア!
皆がひとしきり笑い終えると、高貴そうな人物は改めて自己紹介をした。
彼の名は堕天使ウリエル。太古の昔から、魔物からこの街を守護する天使たちの一人だったという。
「長い、長い時が流れた……。この街を守るバリアを維持するためには、常に神聖力を放出しなければならなかった」
ウリエルは遠い目をして語り始めた。
「一人、また一人と、仲間たちは倒れていった。だが、天界の連中は、この埒のあかない状況を変えようとはしない。そのやり方に業を煮やした私は、残った天使たちを連れて、魔物の本拠地へと向かおうとしたのだ」
しかし、それが原因で街のバリアは解かれ、街は壊滅状態に陥ったという。
「それが天界の怒りを買い、私はこの地に封印されることとなった……。だが、諸君らが封印を解いてくれたおかげで、私は再び神聖力を取り戻した。そして今、この街に永久的な天使の加護を付与しよう」
ウリエルがそう告げると、彼を中心に神聖な光が溢れ出し、それが街へと降り注いでいくのが見えた。
システムメッセージが脳内に響き渡った。
【クエスト『堕天使の解放』をクリアしました!】
【報酬:街の周辺に出現する魔物の弱体化、及び経験値増加。交易品の増加。】
クエストクリアの達成感と、ウリエルの意外な姿に、ジャスミンは隣のアークに話しかけた。
「アーク、楽しそうだったね」
「だって、封印されてるのにめっちゃ優雅にティータイム嗜んでるんだぜ? 笑うだろ。シナリオ考えたやつの顔が見てみたいよ」
アークはまだ笑いが止まらないようで、涙を浮かべた目を細めて言った。
「あはは、そうだね!」
ジャスミンもつられて笑った。
そんな会話をしている時だった。
「ごめんな…ありがとう。」
アークの体が、ゆっくりと淡い光に包まれ、そして、消えた。




