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ど正論ヒーロー セイロンガー  作者: 月極典


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68/113

正論(68)注目


 真由美です!


 やっと体操着からカジュアル服に着替える事が出来ました!黒のロンTと白のプリーツスカートです。ちょっとスカートが短いのが恥ずかしいけど、トゥエルブお姉さんがめっちゃ褒めてくれたんでこれにしました!

しかも、なんとこれ、お姉さんが買ってくれたんです!自分で払うって言ったんですけど、「いいの、買ってあげたいの」って、嬉しかったなぁ。


 ちょっとお腹が空いたので、アメリカンドッグを3人分買って車に戻ります。やっぱりサービスエリアって言えばアメリカンドッグですよね?嫌いな人いないでしょう?


 戻りながら前にあのスーパーカーで学校に登校した日のことをお姉さんに話したんです。学校の正門前に人集りが出来て動画撮影されたり、ちょっと恥ずかしかったって。まぁ、あの時は怪人のイカルガさんが退職の挨拶に来たのも人が集まった原因だったんですけど……。


 って、また人だかりが出来てるーー!セイロンさんの車の周りで皆んな撮影したり、見物したりしてます。トゥエルブお姉さんの黒い大型バイクも隣で注目されてて、なんだかモーターショーみたいになってます。


「しょうがないなぁ……」

 トゥエルブお姉さんがIHAの身分証を見せながら、人集りに近寄って笛を吹きました。

 

 ピピーーッ!

 

「はいすいません、IHAです。この車は任務中ですので、集まらないで下さい」

 お姉さん、アメリカンドッグ持ってるから、ちょっと説得力ないけど、人集りが少しだけ解消されました。でも……。


「女性ヒーローだ……」

「すっげぇ、美人……」

「スタイル良いなぁ……」

「カッコいい……」

「アメリカンドッグ……」

 あちらこちらから聞こえる声。

 

 今度はトゥエルブお姉さんが注目されてしまいました。まぁ目立つよね、お姉さん美人だもの。そして、少し人だかりが解消されたからか、よりによってドアが真上に開いてセイロンさんまで降りて来ちゃいました。ただでさえ注目されてるのに……。


「今度は主役の登場だ……」

「マスクが赤いから主役だよ……」

「凄い筋肉……カッコいい」

「白いTシャツをジーンズにイン……」

「吉田ナントカみたい……」

「栄作ね……」


 やっぱり、その名前出るんだ。後でググってみよう。


「おっ、着替えたんだね。うん、似合ってる」

 きゃああ、セイロンさん、今は話しかけないで、注目されてるからぁ。


「誰?」

「有名人?」

「アイドルじゃね?」

「あぁ、結構可愛いかも……」


「はい……トゥエルブお姉さんが買ってくれたんです。そうだ、あのこれ皆んなで食べようと買って来たんです」


「アメリカンドッグか……普段食べないからこそ、サービスエリアでは食べたい一品だ」


「わかるぅ……」

「さすが説得力ぱない」

「なんかセリフみたいに話すな……だがそれがいい」

「腹減ってきた」

「アメリカンドッグ買ってくるわ……」


 あぁ、もうギャラリーっ!


「はい、もう解散して下さーい。お願いしまーす!」

 トゥエルブお姉さんが見かねて残った人たちを遠ざけてくれました。


 その時、セイロンさんの元に4、5歳位の男の子がオドオドしながら近寄ってきました。

 

「あのぅ……いっしょに……しゃしんとってください!」


 セイロンさんと小さい子供、今までありそうでなかったシチュエーションです。


「いいだろう。おいで……」

 セイロンさん、子供を抱きかかえてスーパーカーをバックに写真撮影に応じました。優しい!

でも……。


 案の定、写真撮影希望者の行列が出来てしまいました。

アメリカンドッグ、いつ食べるんだろう。

 

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