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ど正論ヒーロー セイロンガー  作者: 月極典


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正論(27)五百旗頭令嬢誘拐計画


 江口麻里です。

黒服戦闘員の訓練中でしたが、水沢課長から呼び戻されました。


 会議室に入ると管理人さんに似たヒーローマスクの男と課長が話しています。


「江口さん、こちら今回怪人登録されたブラック・オウガよ。元地下格闘技のチャンピオンで大曲博士が進めていた黒の衝撃計画の成果になるわ」


「怪人課主任の江口です。よろしく」


「おぅ、よろしく……あれ?」


「何ですか?」


「おまえ……いい女だな?」


 いい女……だと!?


「それ、誰にでも言うんですか?鬼島さん」


 あぁ、誰にでも言うやつか、危ない危ない、トゥンクするとこだった。


「いんや、いい女にしかいわねぇよ?たまたまいい女が連続しただけだ。お世辞言ってもしゃーねぇだろ?」


「江口主任、こう見えて中身は50過ぎのおじさんだから、軽口は無視して良いわよ」


「おい、せっかくマスクで歳隠せてんのにバラしてんじゃねえ!ぶっ殺すぞ!」


 柄悪っ!


「柄悪っ!て思ったでしょ?その通りだからコレ渡しておくわ」


 電気ショックが必要なのかぁ、嫌だなぁ粗暴な怪人。


「では計画を説明します」


「タバコ吸っていいか?」


「禁煙です。では計画を説明します、五百旗頭令嬢誘拐計画、ガードにセイロンガーが付いています」


「え!?課長!別の案件にって言ったのに!」


「ごめん、マリリン。上から指名があったの、セイロンガーと顔見知りなら丁度良いって……」


「何だ?訳ありか?」


「こちらの話よ。まず、対象の五百旗頭真由美は平日朝7:30に五百旗頭邸を出発します。出発時点でセイロンガーが既にガードしています。そこで、江口主任がOL姿で近付いて、世間話をします。そして、オウガが登場し、セイロンガーに戦いをしかけて下さい」


「殺すんだな?そいつを」


「いえ、足止めして下さい。殺す必要はありません」


「甘ちゃんだな、そいつ強いんだろ?足止めとか悠長な事言ってると失敗するぞ」


「……では、半殺しまで可とします」


「ちっ、まぁいいや。締め落としてやるよ」


「私は、どうすれば……」


「江口主任は五百旗頭真由美を避難させるフリをして、用意した車まで誘導し、攫います」


 おわた。こんな裏切る様な行為……もう管理人さんに会えない!


「おい、お前……泣いてんのか?」


「ぐすんっ、いえ……花粉症なんで……」


「江口主任、これが終わったら内勤業務に移動だそうです……」


 そんなの、もう意味ないじゃない!でも……。

 

「はい……わかりました」


「決行は明日、朝6:30にここVVEI本社駐車場に集合です。ではよろしくお願いします」


「オウガさんはもう帰って大丈夫です」


「何処に?」


「自宅に」


「家無いんだわ」


「……わかりました。近くに怪人専用の寮がありますので手続きしますね」


「助かるわぁ、じゃあ、これから3人で飲みに行くか!」


「まだ午後3時ですから行きません」


「ちっ、ぶっ殺すぞ」


 もうなんなん、この人……。


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