腐女子転生物語
第2話 転生⁉️
雑賀孫一とは、皆さん御存知の通りの戦国時代の鉄砲使いだ。
狙うは逆賊明智光秀ただ一人。
雑賀衆の鉄砲使い達の一斉射撃が決め手である。
大将首を取ったらひたすら逃げる。
混乱から立ち直るであろう明智軍の逆襲を避けて
逃げる❗️ ただひたすらに逃げる‼️
そして、その後は服部半蔵率いる伊賀衆が撤退戦を支援するという
まぁ、史実に基ない好き放題の作戦になっている。
僕のアバターは前田慶次殿で御座るので撤退戦は
我が愛槍、蜻蛉切りが活躍するであろう
そうして森の中に潜むこと数刻。
?????・・・⁉️
なっ・・何かが、おかしい、
息が苦しい?
何故⁉️息ができない?
視界が・・・
頭に緊急警報のシグナルが喧しく鳴っている、現実世界で何か異常が起こってるようだ。
緊急覚醒を促す警報が頭の中に響きわたる。
起きなくてはいけない、そんな事を考えていると
突然世界が真っ白になって吹っ飛んだ。
現実世界での僕はヘルメット型のヘッドセットと手足に感覚を伝える手袋と靴下のような物を装着していて
ベッドの上に仰向けになり横たわっていた筈だった。
僕は、そのままの格好でアパートの隣の部屋の童貞男子大学生が失恋の末に
ガス自殺をして、それの爆発火災事故に巻き込まれたのである。
息が苦しかったのは二酸化炭素中毒という事だった。
身体の異常を感知したゲームシステムが僕の目を覚まそうとしたが
そのままガス爆発の二酸化炭素中毒状態で死んでしまったらしい。
だった、らしいというのは・・・
なんだか、知らない場所で
知らないおっさんから、そう告げられたからだった。
おっさんは神判者だと名乗った、神では無く神判者だった。
どうやらバーチャルゲーム世界での神らしい。ゲーム世界の神って、何よ?
そんな、おっさんは会社の上司に、そっくりで凄く嫌味な感じのヤツ
感じが悪いっ!たら、ありゃしない。喋り方までそっくりだし。
何処にでも居るんだな、こんなヤツ❗️
ウザい口調でヤツが言うには
電脳のゲーム世界には神が居るとか、居ないとか?
で、そのおっさん神判者(神)が現実世界で死亡した僕を憐れんでくれて
好きなゲーム世界の好きなアバターで転生させてくれるという話だった。
おっ意外と良いヤツなのかもしれない。
現実世界では死亡・・・
でもバーチャル世界に転生‼️
という事は四六時中ゲーム世界を満喫して、ヤリ放題状態❗️
というよりゲームの中で生きていけるのか、現世ではゲームとコスプレ三昧の日々。
ならば‼️
僕は二つ返事でおっさん神判者(神)に頼んだ。
死亡前にやっていたゲームのアバターそのままの『前田慶次殿』でと
神判者(様)は勿体ぶったけども、OKを出してくれた。
そんな神判者様の前で僕はこれからの人生を思ってワクワクしてた。
神判者様に生まれた時からで良いかと聞かれた。
転生年齢は選べるらしい、前世の記憶も残せるということ
僕は前田慶次殿の人生を生まれた時から前世の記憶を持って歩む事にした。
生まれた時からか、とか、ぶつぶつ言いながら何か操作をしている神判者様。
『お〜い、早く転生させてくれ〜』
僕は、おっさん神判者から神様に昇格した人物に心から願った。
そんな時に神様の部屋に突然の警報音‼️ 今度はなんだ⁉️
アレっ❗️ヤバそう‼️ おっさん神判者様、なんか叫んでるやん。
敵襲とかって、ここ神判者様の部屋やろ。神同士の戦争???
現世で敵の多いヤツに似てるヤツは神判者様だから敵も多いんやなぁ
変なことに感心しながら、ぼんやりと思っていた。
のんびりしてるってぇ? もう死んでるのにジタバタしても始まらんよ。
響きわたる警報音と、何故か真っ赤なパトライトの様な点滅する輝き
そんな中で僕の意識は次第に薄れ新しい世界へと転生したのだった。
僕はこの時には、まだ呑気に『ぐふふふっ❗️前田慶次殿』
なんて思っていたんだ。
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