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開始直前
本番の30分前になり、続々と教室に人が戻って来た。
各々が楽しい文化祭を満喫できているようだ。
それぞれが準備を進める中、委員長もそれに遅れてやってきた。
委員長も準備に加わる中、偶然委員長のカバンからとあるものが出てきた。
サバイバルナイフとカッターと二つのハサミだった。
単体であれば言うほど不思議なことはない切るための道具ではあるが、1人が持ち歩くにしては多すぎる。せめて二つあれば良いだろう。
まあおかしな道具ではないので不審に思われることはなかったのだろうが、何故持ってきたのかとは軽く聞かれていた。
彼は偶然入っていただけと軽くはぐらかしていた。
当然である。
持ってきた覚えのない私物だからだ。