真実の嘘
「何でそんなことをやったんだ!」
「何で、か。深い理由はねえなあ。まあ結果的に白石ってやつが巻き込まれたのはちょっと予想外だったが」
「どういうことだ?」
「本来はお前だけを狙う予定だったんだよ。真面目すぎる優等生であるお前に痛い目にあってもらいたくてな。結果的に計画は失敗したがある意味でうまくいったな。白石を怪我させた犯人として槍玉に上がった委員長さん」
「俺とお前に一切関係はないだろう!どうして俺を狙う!」
「そうだなあ。これ言った方が面白いか。頼まれたんだよ」
「頼まれた?」
「ああ。俺はお前のクラスの1人にお前を潰してくれと頼まれた。絶対に犯人がバレないように上手くやってくれと」
「それは誰なんだ!」
「そいつを言ったら面白くない。探してみることだな。ちなみに俺に頼んだやつ以外にも同じことを思っている人は数人いるらしいぞ」
「嘘だろ⋯⋯?」
「まあ信じるかはお前次第だよ。せいぜい頑張りな」
委員長は信頼していたクラスメイトに裏切られていたことにショックを受けたようだ。
ふう。これで俺の介入はここで終了だ。後はどうなるかは委員長次第ってとこだな。