撤去作業
白石が運ばれていく中、クラスメイトは委員長の指示の元セットの後始末をすることになった。
クラスメイトはそれに従い自分の担当のものから順に片付けていった。
真面目に片付ける中で一部はそうでない人もいるもので、セットが壊れた原因を探っている人がいた。
委員長もそんな人間もいることは分かっているので、咎めることはしなかった。
そして片付けが進んでいく中、真面目に片付けていた生徒がとあることに気がついた。
「このセット切れ込みみたいな傷が沢山入っているんだけど」
クラスメイトは騒然となる。壊れていたセットはボロボロで結局何も分からなかったのだが、何事も無かったセットの方に細工がしてあることに気が付いたのだ。そしてその生徒は続けて言う
「もしかして俺たちのセットって全部壊れるように切れ込みが入れてあったんじゃないの?」
クラスメイトはそれを聞き自分たちのセットを確かめた。
すると、背景のセットの多くに切れ込みが入っていた。
そして、委員長と白石が同時に出る場面に使用されるセットはより切れ込みが大きかったのだ。
クラスメイトは委員長と白石を狙った犯行ではないかとの結論になった。