8.痛みと絶望
サイコ「分かった。ここはキングの顔を立てて退くとしよう。」
サイコはその場を去った。
グローム「はぁ…ありがとな。」
キング「お前、本気であいつに勝てると思っていたのか?」
グローム「勝てなくても、やれることはやった。」
そして、グロームは倒れた。
その頃、西郷地区 黒豹本拠地では…
慚愧「サイコ、年少から出てきて速攻問題起こすなよ。サツから連絡があったぞ。」
サイコ「ごめんねー。」
尊「勝手なことはしないでくださいよ。サイコさん。」
サイコ「ごめんって言ってんじゃん?分かんないの?」
サイコは尊の胸ぐらを掴んだ。
尊「うーん、勝手に触らないでくれますか?」
サイコの右腕を軽々と自分の胸ぐらから離していく。
慚愧「サイコ、またあの地獄を受けたいか?受けたくなければ、余計な真似はするな。」
サイコ「分かったよ。」
そう言われ、サイコは本拠地を去っていった。
そして…
ギア「グローム、大丈夫か?」
グローム「へっ…てめぇが心配すんのか…」
ギア「あん時、あんたは隊の心配してた。あんたが俺を認めなかったのは、二番隊がどうとかじゃないんだろ?俺が正面から入ったことだ。皆が俺みたいに強いわけじゃない。あんな無鉄砲な策じゃあ、隊員がダメになると思ったんだ。」
グローム「ハハ…」
ギア「だから、俺の二番隊隊長になるのを認めたくなかった。でも皆の前で負けてしまった。認めざるを得ないんだろ。」
グローム「バレたか…。」
ギア「グローム、お前の仇を取ってくる。」
グローム「俺は死んでねぇよ…ただ、左脇腹だ。ナイフが刺さってた。」
ギア「ああ、ありがとう。」
ギアはグロームに別れを告げると、外へ向かった。
サイコ「はぁ…面倒だな。」
バキッ!
ギア「ふぅぅぅ、おい!」
サイコ「誰?君。」
ギア「悪夢の二番隊隊長 ギア ってもんだ。」
サイコ「あの弱虫くんの仲間かい。」
グローム「その弱虫くんに左脇腹やられてんだぜ。」
サイコ「こんなのは傷じゃない!」
サイコは怒りだした。
サイコは殴りかかってきた。
ギアはサイコのパンチを躱し、腹部に蹴りを入れた。
ギア「てめぇが誰だろうと俺はてめぇをぶっ潰す!」
ギアは怒涛の蹴りの乱発をする。
サイコ「クッソォォォォ!」
サイコの怒りは極限にまで高まった。
サイコの左フックがギアの右頬に入るが
ギアの右足はサイコの左脇腹に入る。
サイコ「ぐぁぁぁぁ!」
ギア「卑怯とは言わせねぇ。俺らは天使じゃねぇんだ。」
サイコはまたもや殴りかかるが、ギアは容赦しない。
どれだけ殴られても、ギアは蹴りを左脇腹に入れ続ける。
ギア「俺は勝つ!」
ギアは回し蹴りをサイコの顎に当てた。
サイコは叫ぶ暇もなく、倒れた。
ギア「ふぅ。終わった。」
ギアは大きな背中を見せて去っていった。