7.サイコパス
狐兄弟との戦闘が終わり、数日後…
雷が鳴り響く雨の中 ある男は数人の男たちを殴っていた。
男「はぁ…はぁ…やめてくれ…」
謎の男「やめる…?無理無理 こんな楽しいこと止められないよ。」
男「イカれてやがる…てめぇは必ずウチの隊長が潰してくれる!俺達がやられても必ずな!!」
謎の男「そうか…なら、君たちを潰すね。」
そう言うと、謎の男は一人の男の鼻に花を刺した。
謎の男「この花、あげるよ。くっ付けてあげる。」
その瞬間、男の鼻には鉛筆で穴が開けられていた。
雷鳴と共に響く叫び声。
謎の男「ハハハハハ、やはりいいねぇ。人っていう脆い存在を壊すことは!」
そう言って、謎の男は去っていった。
翌日
ギア「大丈夫か!」
ギアはそう叫びながら 病室に入った。
キング「静かにしやがれ、重症なんだ。」
そこにはキングを始め、悪夢のメンバーが居た。
皆が見ていたのは、鼻に風穴を空けられた男たちだった。
ギア「こんな残酷なこと誰がしたんだ…?」
ガンジュ「予想はついてる。だが、確証はねぇ。」
ギア「あんたらの予想は誰だ?」
キング「サイコ…」
ダンス「誰だそいつ。」
ガンジュ「ほんの数日前まで少年院に入ってた残酷非道の男だ。ただ、ヤツは俺たちと敵対している黒豹のNo.4だ。」
ギア「かなり強いな。」
グロームは拳を強く握った。
グローム【クソ…サイコの野郎 絶対にぶっ殺してやる。】
キング「グローム、やられたのはお前の隊員だ。だからって復讐を考えるな。もし、そんなことをすれば 黒豹との全面戦争になる。」
グローム「丸くなったなぁ、キングゥ。これは悪夢は関係ない。俺の喧嘩になる。お前らは邪魔するな。」
そう言ってグロームは病室を出ていった。
ギア「グローム!!」
そう言って ギアはグロームを追いかけようとしたが、キングに静かに止められた。
キング「今、あいつは行き場のねぇ怒りを感じてる。勝手にさせておけ。」
グロームは人里離れた小屋の中へ入っていった。
グローム「おい、久しぶりだな。ある男を探して欲しい。」
???「分かった。調べてみよう。」
そして、夜が更けた。
???「分かったぞ。」
グローム「結構時間かかったな。」
???「調べるのは簡単じゃないんだ。それで、こいつの居場所は鉛筆事件の近くのコンビニだ。」
グローム「ありがとな。」
グロームはすぐに向かった。
サイコ「ハハハ、面白いねぇ。」
サイコはコンビニに居た不良をボコボコにしていた。
サイコ「僕はさぁ、絶望が好きなんだ。」
グローム「やめろ。」
サイコ「ん?誰だ君。」
グローム「てめぇが鼻の中に鉛筆突っ込んだあいつらの隊長だ。」
サイコ「あー、何かそんなことあったね。」
グローム「忘れてんじゃねぇよ!」
グロームは右ストレートを繰り出した。
サイコ「なんだぁ?気が早いよー。」
サイコは軽々と止め、そのままグロームの右肋骨に鋭いキックを入れた。
グローム「不思議と痛くねぇんだよなぁ。アドレナリンが出てるのか、てめぇを潰すことにしか集中してねぇからか!」
グロームはパンチを連続して繰り出したが…
サイコ「うーん、どっちだろうね。」
サイコは全てを躱し、グロームの顔を持って壁に押し付けた。
グローム「ぐふっ…」
サイコ「もう疲れてるよ?弱いなぁ、君。」
グローム「んなこと、分かってんだよ…俺は誰よりも弱い。だからギアに嫉妬してただけだ。だけど、あいつは仲間なんだ。頼っていいんだ。でも、これは…」
俺の喧嘩だ!!!
グロームはサイコを持ち上げ、放り投げた。
サイコ「くっ、地味に痛いなぁ。」
ズキッ
サイコ「かぁ…ぁ…クソ」
サイコの左脇腹には捨てられていたナイフが刺さっていた。
サイコ「こんなもの…ぐふっ…」
サイコは無理矢理ナイフを抜いた。
サイコ「こんなもの、痛くない…傷じゃない…こんなのは、絶望とは言わないぃぃぃ!」
サイコは鬼の形相でグロームに向かって行った。
グロームのみぞにはサイコの強烈なパンチが入っていた。
その瞬間
キング「良くやったな。グローム。」
サイコ「はぁはぁ…キング…。」
キング「ここは互いに引かねぇか?それが得策だ。」
サイコは選択した。