12.キングの面目
ギアは急ぎ足で本拠地へと向かった。
ギア「何があったんだ?」
キング「ダンスが悪夢を抜けた。」
ギア「は?」
ギアは呆然な顔をする。
ギア「どういうことだ。急になんで?」
キング「親父さんだろう、多分ダンスの意思はねぇはずだ。」
ギア「取り返しに行かねぇのか。」
グローム「ギアの言う通りだ。いくら親父さんでも娘の人生を変えていいことはねぇ。」
キング「何もするなよ。あいつの親父さんは頑固だ。」
ギア「何もするな だと?」
キング「ああ、そうだ。」
ギア「キング…頑固ってだけであいつを見捨てるのか?」
キング「別に見捨てた訳じゃない。ダンスには必ず戻ってもらう。俺に計画がある、だから手を出すな。」
ギア「その計画とやらをいつ実行するんだ?」
キング「…1ヶ月後だ。」
険しい顔をしながら、キングはつぶやいた。
ギア「俺は気は長ぇ方じゃねぇぞ。」
グローム「俺もだ。」
ギア「キングに計画があるように、俺にも計画がある。1ヶ月待たなくてもいい。」
ギアはそう言って踵を返した。
キング「勝手なことをしたら、お前らには悪夢をやめてもらう。」
キングはギアとグロームにそう言った。
グローム「何だと…?」
キング「お前らも分かっていると思うが、俺たちはギャングだ。良い方とはいえ、会社に突っ込むなんて考えは浅はかな上に犯罪にもなりかねん。」
ギア「会社に突っ込む?」
キング「例えだ。お前らの考えそうなことだ。」
キング「悪いが、ここまでだ。集会は終わりだ。」
キングは続いてそう告げた。
その帰り道…
ガンジュ「お前らァ…キングの気持ちも察してやれよ。」
ギア「あいつの気持ち?」
ガンジュ「そうだ。ギアよりもダンスとの付き合いは長いんだ。苦しいに決まってる。でも勝手なことをして悪夢の面目を潰すわけにはいかねぇんだ。」
ギア「知らねぇよ。」
ガンジュはギアの胸ぐらを掴む。
ガンジュ「キングの顔潰した時ァ、俺はてめぇを殺すぜ。」
ガンジュはそう言って、帰って行った。
グローム「ギア、どうするつもりだ?」
ギア「決まってんだろ、ダンスを連れ帰るんだよ!」




