友達のこんな姿をいつも見ていた。
僕の母、天田恵莉花はスピードを求める家の出身だった。いずれ、僕が家を出て別々に過ごすために必要らしい。例えば、自宅を出るとき僕は早期な支度をしろと言われた。
友達も同じような境遇だった。しかも同じ名前で漢字だけが違った。いつも「もう、それは辞めるべきなんだよ。共断ちしよう」「そうだね。中村くん!もう辞めてしまおう!」と言い合っていた。
そんなある日、力尽き、母は謝りながらこう言った「優希、あなたの葬儀はゆっくりやるね。」
遅すぎるよ。そう言おうと思ったけど、母も共倒れだった。