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第93話 ワイルドパニック

最近一話の文字数増えてきたな……もうちょいコンパクトにせねば!

「着いたぁー!」

俺は今、北海道にいる。

北海道の地面に足をつけている。

産まれてこのかた本州から出たことのない俺には感慨深いものがあったりなかったりする。


「北海道のくせに暑いなコノヤロー!」

七月中旬…季節は夏!

普通に暑いなじゃねえか!年中涼しいと思ってたぜ!

サンサンと照り付ける太陽が眩しいぜ!



「飛行機が地上に近付くのもまた感動的な面白さがあるな!」

俺はもうすっかり飛行機の虜です。


「何で飛行機なんて造ったんだろうね…別に飛べなくていいじゃない。最初に発明した人は馬鹿だったのかな?……こんなもん造ったせいで戦争が激しくなって空襲とかとんでもない馬鹿な攻撃が出来るようになったんだよ……飛行機なんて人にとって害でしかないよ。移動時間が短くなって良い?……今や日本人の平均寿命は男性79歳、女性86歳ですよ。何をそんなに急ぐ必要があるんですか?ゆっくりすればいいじゃないですか。私には理解できません。空へのロマン?……意味がわからないです。そーゆー事を語る人はきっと前世がライト兄弟だったんでしょうね。そしてライト兄弟の前世は鳥か虫でしょうね。私の前世はきっとペンギンです。賢いペンギンは空を飛ぶということがいかに愚かな行為かということがわかったんです。いずれ他の鳥達もそのことに気付き、泳ぐことを覚えるでしょう………」


や、山崎さん……?

そんなに飛行機怖かったんですかい?

全然キャラと違いますよ!

でもペンギンの山崎さんは!

ペンギンが擬人化したら山崎さんになるんだろうな………可愛いって!死ぬほどに!


「香織ちゃん、帰りも乗らなきゃならないんだよ?」

武さん!何で今そーゆー事言うんですか!

「ヤダ!私もうここに定住する!」

可愛いなぁ。




「さあ!ここが噂の旭山動物園ですよ!」


修学旅行でテンションの高くなってるスガさんです。


そうです。

この三泊四日の修学旅行、まず最初の目的地は旭山動物園です。

動物の姿形を見せる形態展示ではなく、動物の自然な生態を見せる行動展示を導入したことで一躍有名となった日本を代表する動物園です。

もちろん初めてなので期待しまくりだ。


「じゃあ最初はペンギンでも見に行きますか!」


メンバーは俺・加藤・増田・山崎さん・町田。

高橋は、いない…



「うん。可愛いね」

「だね」

「うん」

「はい」

「おう」


まあ、キャーキャー騒ぐことはない。

可愛いんだよ?めちゃくちゃ可愛いんだよ?

でもやっぱ動物園とか水族館とかはじっくり見るのが楽しいんだよ。

阿保な女子高生みたいに阿保みたいなにデジカメとか写メとか撮りまくることはしなくていいんだよ。

まあ、一枚ぐらいはとるけどね〜。

ペンギンが山崎さんに何となく似てるように見えてきたな。




「キリンすげー!でけー!超なげー!」

俺は今、飛行機以上の感動をしている!

「野田くん、キリン初めて見るの?」

おぉ、山崎さん。

「もちろんテレビとかでは見た事あるよ。でも実物は初めてです。まさかこれほどまでとは思いませんでした」

「本物って凄いよねっ!」

「迫力が段違いだね」

「てかキリンの角って何なんだろうね?他の動物の角に比べて段違いに格好悪いよねっ」

「なんか柔らかそうだよね」

「コラーゲンとかでできてそうだねっ」


「………チンコみたい」

黙ってろ加藤!嬉しそうに言うんじゃねえよ!

「………公然ワイセツアニマル」

貴様のほうがワイセツ物じゃい!

せっかく山崎さんと楽しくしてるんだから邪魔すんな!


「なんか親近感を覚えてしまうんだけど……」

「どこと無く町田さんに似てるかもね」

「やっぱり!どうせ似るなら鶴とか白鳥とか優雅なやつがよかった!」

「それも細くて長いね」

「キリンって超でかいじゃない!高橋とか絶対失礼なこと言いそう!」

「いなくてよかったね」

「いや、そういうわけじゃ……」

こっちは町田と増田か。二人で喋ってるの初めて見たな。




最近オープンしたオオカミの森にて。

「増田くんはオオカミっぽいよね〜」

「だよね〜」

「雰囲気がウルフって感じで!」

「だねっ」

他の女子グループも合流しての増田談議。

やっぱコイツ、モテるな〜。

「…………」

増田、恥ずかしがって向こうむいちゃったよ。

それがまたカワイイとかクールだとか言われてるよ。

でもな、増田が今手にしてるでっかいお土産の袋なんだと思う?全部妹へのなんだぜ?

どーしようもねーよ。


「オオカミとかずるい!俺は!?」

「え〜〜、加藤は〜〜〜チンパンジーとかオラウータンとか?ちょっとだけ知能をつけた、人間に限りなく近い存在ってイメージ?」

「何それ!?島さんひでぇ!」

島さんなかなか言うねぇ。

「それかバター犬でしょ」

島さん!女の子がバター犬とか言わない!

確かに加藤っぽいけど!

「バター犬ならいいかなぁ〜」

良くないだろ加藤!




「山崎さん、俺はどんなイメージだい?」

「野田くんはレッサーパンダかカピバラって感じかなっ!」

「レッサーパンダは野田くんには可愛過ぎだよ!」

「そうかなぁ町田?じゃあカピバラでっ!」


カピバラってあの超鈍臭そうな奴だろ?

やだよ!

でも否定できねぇ。


バター犬がわからない読者様は前話に出てきた失楽園も一緒に意味をお父さんに聞こう!「お父さーん!あたしもバター犬欲しいー!」って言ってみよう!

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