第78話 脳内彼女
野田の妄想彼女です。以前書いたやつのつづき………ネタがないわけではないんです
「ちょっと聞いてほしいことがある!
嘘なんだけどさ!
俺、兄貴の合コン行って年上の彼女が出来たって言ったじゃん?
聞いて驚くなよ。
なんと!
なんと昨日!その彼女の家に泊まりに行ったんだよ!
ぐへへへへ。
彼女から泊まるよう提案してきたんだぜ!
しかも一人暮らしだと!
お嬢様大学の娘さんだと言ってもやっぱ年上のお姉様だなぁ〜こーゆー事は早いんだなぁ〜。
俺も童貞卒業かぁ〜学校の奴らの先を越しちまったなぁ〜。
なんて思って超浮かれてたわけよ。
まあ正直めちゃくちゃ緊張してたんだけどね。
『あっ、そんなに緊張しちゃって。マサル君かわいっ。大丈夫、お姉さんがちゃんとリードするからぁ(はぁと)』
ウヘヘヘヘヘ!
なんてことはなかったんだけどね…俺はまだ童貞です。みんな安心してください。
まあ、何もなかったってのは嘘か。
彼女ってば、俺に手料理を食べさせたい!って事で俺を家に呼んだらしいんだけどさ。
えらく張り切っちゃって色々作ってくれちゃったんだわ。
ビーフシチュー・ミートソーススパゲティー・手作りプリン・そして何故か餃子。
彼女は基本的になんでも出来そうな賢くて器用なお姉さんだったから餃子にはツッコミ入れといたけど手料理には期待してたんだよ。
そんでいざ食ってみると…あんまり美味しくねぇんだよ。彼女料理下手っぴなんだよ。
あ、でも何故か餃子だけはホントに美味しかったんだよね。
でも、やべぇなこんなに食べれねぇよ。なんて思ったんだけど、彼女不安そうに俺のことじっと見てるわけ。
だからしょうがねえからがつがつ食うと彼女凄い笑顔になるんだよ。
それが堪らなく可愛いんだよ。
お前らも彼女が出来たらどんなマズイ飯でも完食するんだぞ。そうすれば彼女から笑顔という最高の調味料がもらえるからさ。
そんで頑張って全て完食したあと何だけど。
ガシャン!
『痛ッ!………指切っちゃった…』
食器の後片付けしてるときコップ落として割っちゃって彼女指切っちゃったんだよ。
『痛いよぅ………舐めて』
俺、マジでビックリしたよ。
普段の彼女っていかにも大人の女性って感じでデートとか行くにしても予定とか全部決めてくれて俺をグイグイ引っ張ってってくれるカッコイイお姉さんなんだ。
けどさ、家に帰って来てから様子が変なんだよ。
なんか妙に語尾が上がるような喋り方するし、俺の腕に自分の腕絡ませてくるし、乳が当たるからいいんだけど…何か変なんだよね。
彼女ってば二人っきりになると超甘えん坊になる人だったんだよ。
でもこれほどのギャップはやべえ。
ギャップ萌えな俺には堪らない女性だったんだよ!
でもさすがに指を舐めるなんて出来ねぇから
『ばい菌が入るといけないから早く消毒しましょうよ。僕がやってあげますから』
みたいなこと言ってバンドエイド貼ってあげたんだよ。
可愛いなぁチクショウ!
そんで寝るときは腕まくらだぜ?彼女からのお願いだよ。
近い近い!
顔が近いんだよ。吐息がかかるんだよ。
俺も彼女も餃子食ってるから臭いんだけどね。
まあそんなの関係なくラブラブ?
それと彼女が寝返りをうつと彼女の豊かなアレが服の上から当たるんだよ。
嫌でも俺のアレが豊かになってくからばれないように〜…当たらないように〜…と慎重に寝たぜ。
それからやっと寝れたと思ってちょっとしたら彼女から起こされたんだよ。
何事だ?って思ったら。
『トイレが怖いからついてきて…』
このときは普段とのギャップに殺されそうになったね。危うく萌え死にそうだったよ。
『一人暮らしでしょ?いつも夜中トイレ行きたくなったらどうしてるんですか?』
なんてヤワなことは聞かないでついてってあげましたよ。
そんな感じのお泊りだったんだ。どうだ?うらやましいだろ?」
「相変わらず野田の妄想力は底無しだな」
「面白かったぜ」
「次は大人の女性な彼女が見たいな」
「続編希望!」
これまたなかなかの反応じゃあないかな?満足。
「彼女がいるのに何でそんな妄想が出来るんだよ」
また言うか…高橋め。
「彼女としては平気でこーゆー妄想するのはありえないよ…」
………え?
山崎さん?
やっべぇ!
何でいるの!?何で聞いてるの!?
「続編考えたらもう大変だよ?」
何が大変なんですか!?
「違うんです山崎さん!」
「何が違うの!?野田くんが一番楽しそうだったじゃないの!」
「あの…これはもう職業病みたいなものでして………」
「なに?」
「いや、ただ…ごめんなさい」
反省はあんまりしていない。多分またやる。
自分で書いててバカバカしくなった………