第6話 僕らにゃ刺激が強すぎる
現在俺と高橋が身を潜めているのは教室の後ろのロッカーの中。
咄嗟のことだったしすぐ出てきて加藤を驚かしてやろうというつもりだったのでロッカーの中に入ったのだがまさか山崎さんがくるなんて・・・
今出てったら大変な誤解をされてしまう。
男二人が狭いロッカーの中でぎゅうぎゅう詰めで入ってるなんて、変態以外の何者でもないじゃないか。
「どうするよ?まさかの展開だぞ」
「どうするって言っても今出れるわけないだろ。山崎さんが教室を出てくまで待つしかねぇだろ」
高橋の言う通りにするしかないだろう。
「ばれたらマジやべーよな!?高橋なんかとおホモだちだと思われたくねーぞ」
「あたりめーだ!そう思ってんなら静かにしてくれ」そう言って俺は頭突きを食らった。
「あいてっ」
「うるせーよっ」
「おまえが頭突きしてきたせいだろっ」
「しょうがねーだろ、今騒ぐんじゃねえよ。ばれてえのかよ。変な噂流れたら高校生活終わるぞ」
「その言い方俺だけが悪いみたいで嫌だ。謝れ。さもないと暴れる。俺は覚悟できてる。おまえを道連れに出来るんだぞ」
「やめてくださいっ。ごめんなさい。ごめんなさい」
「冗談だよ。俺も絶対嫌だよ」
「・・・・様子見るぞ」
頭突きを食らった。
「ッッ!道連れに・・・・・」
「くどいっ」
「・・・ごめんね」
ロッカーの隙間から山崎さんを見てみる。
・・・・なんでだ?
もう10分はたつけどまったく帰ろうとしないで自分の席でじっとしている。
どうしたんだ?考え事か?
そうこうしてるうちにまた10分経過〜
山崎さんはというと・・・・・・
「・・・よしっ」
ついに席を立った!
そして黒板のほうに向かい、教壇に立った。
「フリーダムッッ!!」
パ、パンツ!?
俺たちは一瞬目を疑った。
山崎さんはそう叫ぶと同時にスカートを胸のほうまでめくりあげたのだ。
・・・・・は?
やばくね?まさかの展開だ。
鼻血ブーやぞ!
今日まで俺は下着になんの魅力も感じない人でした。
あんなのただの布じゃん。裸が見えなくて邪魔じゃん。って思って下着フェチなどバカにしてました。
でも違ったようです。素敵です。とてつもない破壊力を持っています。鼻血ブーです。
生で見るとここまで魅力的なのかと凄い衝撃をうけています。ディープなインパクトが俺の胸を駆け抜けました。
下着というのはそれだけではただの布。しかし女の子が身につけることによって無制限にときめくシロモノにかわるのだと知りました。
気付かせてくれてありがとう山崎さん。
ってか何やってんの!?
すっごい顔真っ赤じゃん!そんなに恥ずかしかったのならやらなきゃいいじゃん!
わけわかんねーよ!
そんな山崎さんもかわいいじゃねーか!軽く変態入ってるのが良か〜!
恥ずかしそうながらも満足そうな顔で山崎さんは教室を出ていった。
俺たちもパンツの余韻を十分に楽しんだあとゆっくりロッカーを出た。
俺と高橋は何とも言えないさわやかな笑顔で向かい合って笑った。
そういや加藤、服どうするつもりだろう。
まあいいか、いいもん見たし。
刺激的だったなー