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第61話 いざ雌雄を決っさん!

今から学校です。卒業式です。卒業生のみなさん、おめでとうございます!・・・作者もあと一年か・・・

「オーダーを発表する。ダブルス、縄師ペア」

「「はいッッ!」」


決勝戦直前、加藤がメンバーのオーダーを発表する。

一回戦から同じオーダーなのだからこんなことやらなくていいと思うのだが加藤いわくこれをやるとやらないでは気合いの入り方が違うらしい。

そーゆーもんなんだろうか。

熱血スポーツマンじゃない俺にはよくわからねえ感覚だ。


加藤のチームは三回戦進出後、2勝ののち決勝戦に駒を進めた。三島には危ない試合があったが縄師ペアのヱヴァンゲリオンとその操縦者並みのシンクロ率と普通に強すぎる加藤で結構無難に決勝まで上がれた。


Bチームは惜しくも準決勝で負けて、ベスト4という結果となった。

ぶっちゃけ試合見てないけどね。


まあ、加藤達にはここまできたからには優勝してほしい。

俺も気合い入れて応援しようと思う。



「シングル1、俺だ」


お!これは意外だった。

一回戦からずっとシングル2で出てたのにここで加藤が出てくるとは。

多分、縄師ペアと自分で早く勝負を決めたいと思ってるのだろう。

加藤らしくもない、焦ってるのか?


いや、相手チームはこれまでシングル2で出てたから加藤はシングル2に来るだろうと思ってるだろう。

仮にも決勝まで残る選手、強いに決まっている。

加藤には勝てないでも三島に確実に勝ち、それで加藤相手にもなんとか勝ちを狙えるような選手を当てれるオーダーを組んで来ると加藤は予想したに違いない。

その裏をかいて加藤は自分をシングル1にしたのだろう。


きっとそうだ!

加藤がそんな勝ちに焦るようなことをするはずがない!

アイツは変態だがそんな浅い考えをするような奴ではない!

これは相手チームを混乱させる作戦なんだ!

すごいぜ!

気付いちゃう俺もすごいぜ!

すごいよマサルさん!(注・野田の名前)



「ではシングル2・・・野田!」


え?

なんだって?


「おい!野田マサル!返事しろ!」


何言ってんだコイツ?


「なんで俺?冗談だろ?」

「マジだ」

「なんで俺?」

「相手選手を混乱させる作戦だ。すばらしいだろ?」


・・・バカだ。


「拒否することは?」

「無理。もうオーダー用紙は本部に出しちゃった」

「俺は部外者だぞ?」

「バドミントンはマイナースポーツだ、あんまりそーゆーことに関して厳しくない」

「ウソつけえええええ!」

「そうだ、ウソだ。でも野田が決勝メンバーなのは本当だ。なぜか選手登録が解除されてなかった」


なぜだ!?


「てか三島出ろよ!俺が出ても勝つ可能性なんて0%だぞ!」

「野田っ、頑張れよ!・・・正直、メンバーから外されてちょっと悔しいけどさ・・・チームメイトとして全力で応援させてもらうよ!」

三島、その言い方ずるくね!?

なんかかっこよくね?

これ以上、文句言いづらくね?


「わかったら早くユニフォームに着替えてこい!」


なぜか偉そうな加藤に言われ着替えに行った。

理不尽だ。




・・・・

「棄権しちゃダメかい?」

俺の試合。

予想どおりすっげえ負けてる。なんもできず点を取られてる。

決勝戦最後の試合に場違いなぐらい弱い俺。

会場にいる全員がこの試合を見てる。

恥ずかしくて死ねる。

てか殺せ。

いや、俺のこの醜態を見た者すべてを殺す。


ダブルスとシングル1を勝って優勝が決まった状態で俺の試合が始まったのだが俺が弱すぎる。

なんにもできない自分に驚いてるくらいだ。


みんなありえないものを見るような目で俺を見る。

どこからともなくバカにしたような笑い声が聞こえてくる。


試合がおわるのがとてつもなく長く感じる。

「お願いです。棄権させてください」

いまさらだが心からの願いだ。これ以上晒し者になるのは耐えられない。

「あきらめたらそこで試合終了ですよ?」

安西監督の名ゼリフ言った奴だれだ!?

ちきしょう!これ言われると超むかつくな!

湘北メンバーもこんな気持ちだったのだろうか?

ちきしょう!安西め!


「もうチームの負けが決まったんだから手加減してもいいじゃないか!」

俺は相手選手に抗議した。

自分で言っといて意味わかんねえ。

「このストレイツォ容赦せん!」

・・・このストレイツォさんは容赦しないらしい。

俺はストレイツォさんを怒らすようなことをした覚えはないですよ?

ダイアーさんを殺した覚えもないし。




・・・・・

ラブゲームで負けました。

誰かから

『冷やかしなら帰れ!』

みたいなことを言われたときは本気で泣きたくなった。



結果的にはウチのチームは優勝しました。

全然喜べません。


俺に新たなトラウマができただけじゃんか・・・



スカートの女の子に会いに行った加藤を置いて一人家路に帰った。

これにて思った以上に長くなったバドミントン大会編は幕を閉じた。



俺に新たなトラウマができただけじゃんか・・・



今日はめずらしく俺から山崎さんにメールしよう。


さて、次からまたいろんなキャラ出せます。

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