第44話 和洋折衷
20世紀少年なかなか面白かったっす。そのとき映画館で知ったのですが、ストリートファイターの映画がやるらしいです。チュンリーの
「ちょっと俺と話をしようか」
加藤が皆に声をかけた。
「濃ーい男の話だ。君たちの女性の嗜好を教えて欲しい。参考にしたい」
あいかわらずゆっくりと、だが妙な力の入ったしゃべり方をする加藤だ。
エンペラータイム発動!
「好きな女性のタイプってのは料理と同じで大体は和か洋か別れるもの。まずはソレだ、どっちが好きだい?」
「俺は和だ。やっぱ日本人は日本人がいいよな。外人はちょっとな・・・」
こう答えたのはブス専中沢。
俺も日本人のほうが好きだな。日本語通じるし。
・・・他の皆も好き好きに言っていく。
「お前ら、俺の質問の意味を全く理解してねぇ!」
え?違うのか!?加藤!
「俺が聞いたのは日本人or外国人?じゃねえよ。和のテイストが好きか洋のテイストが好きかだよ!わかりやすく言うと地味か派手、凛としとるか華やかか。服装で言うなら和服か洋服、浴衣美人とフリフリスカートのギャル、どっちがいいか聞いてんだよ!日本人を日本人として一くくりすんじゃねえよ!中沢はテルマ好きだろ?テルマなんて明らかに洋テイストのお化けだ!」
なんかすげえ怒られたけど・・・わかるわけねぇだろ!多分クラスみんなが今わかったわ!
「だったら和テイストだ。黒髪真っすぐが好きだもん」
「ピンク色とかの服着た女の子が好きな俺は洋テイスト派か?」
「清楚な娘がタイプだから和テイスト派だ」
「加藤が言ったように浴衣美人がいいな」
「淡泊な顔は和だろ?」
「浅黒い娘は洋だよな!」
皆すげえ盛り上がってんな。アホだ。
俺は・・・というか山崎さんは大きな目でカワイイ系だしダイナマイトムチムチミニマムボディの異名をとるぐらいだから洋だよな。じゃあ俺は洋テイスト派だ。
「わかってきてくれたじゃないか。そうだよ、そういうことなんだよ!いいねぇ〜。・・・しかし!そんなもんで分けられるもんじゃねえ!調子に乗るな!愚民ども!」
なんかキレられた!
「こーゆーもんは、巨乳好きor貧乳好きみたいに和or洋でキレーに分けられねえんだよ!」
こーゆーことをお前が聞いてきたんじゃねえかよ!
「例えばだ。普通は着物の下には下着を身につけないらしい。そしてお前らも知っての通りスカートを穿く女の子はパンツを身につけている。この二つのことを踏まえて考えてみる」
何がいいたい?
「着物の女性を脱がしたとき・・・もちろんその下が通常の素ッ裸でもものすっげえ興奮こうふんするんだけど、それがもし真っ黒スケスケランジェリーだったらどうだい?ハンパなくエロエロだろ。たまんねえだろ?おしとやかな大和撫子のような着物の美女が真っ黒スケスケランジェリーっていうギャップがたまんねえだろ!」
熱弁してるようだが・・・・
「すっげえその気持ちわかるよ!たまんねえよ!俺の理想は木村多江がそうであったらサイコーだ!」
俺も共感しちまうよ!
「木村多江かぁ〜〜野田、ナカナカいいセンスもってんじゃねーか!・・・・もう一つのスカートの方も、パンツなんて穿いてなくてノーパンだったらどうだ?風にスカートひらりと舞って中に見えたのが肌色だったらどうだい?エロエロだろ!ノーパンでスカートの女の子の心細さを想像するとたまんねえだろ!和テイストを含む清楚系の美少女がこの状況であったらたまんねえだろ!」
スカートの中見られやしないかと一日中ドキドキビクビクしてる女の子・・・・・たまんねえよ!
「エロエロです!」
「そうかいそうかい。これぞ和と洋の融合ッッだあッッ!」
・・・加藤ッッ!大したな男だ。これが和洋折衷かッッ!
・・・・あれ?一つ気付いたんだが。
「二つとも見事な和と洋の融合の例だったんだけどさ、ベースがどっちも和テイストの女の子なんだな」
「そうだ、いいとこに気が付いたな。これが一番重要かもしれんのだが・・・俺が思う究極は和は純情で洋はエロい!この分け方だ」
マジ究極だ!
「ということで、本来ウブであるはずの和テイスト系美少女が実は超エロい。このギャップが単純にして最強最高ってことだ!この和洋折衷が極みってことだ!」
なるほど確かにそうだ!
「俺もどんどんわかってきたぞ!」
「そうか、野田!」
「おう!じゃあうちのクラスで見ればこの法則に当てはまって最強なのは武さんってことだろ!?」
「そういうことだ」
・・・今、クラス内の全ての男子は武さんでスケベな想像をしているだろう。ハアハア・・・
すまない、武さん。
「もっと理解してきた。最高があるってことはその逆もある。熟女の痴女!これぞ最低最悪ってやつだ!そうだろ加藤!?」
「そういうことだ」
・・・今、クラス内の全ての男子は武さんの想像の中に熟女の痴女、略して熟痴女の想像が一瞬出てきてしてしまい忘れようと必死になってるだろう。
やべぇ!俺も熟痴女出てきた!
木村多江〜木村多江〜出てこーい!
こーゆーことを真面目に話す奴は現実にいる!さすがに真面目に答える奴はいないけど