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第29話 待たされた人たち

しばれるねぇ〜

「野田くん、水泳部認められましたよ!」

「まじっすか土屋先生!」


俺の暗躍のおかげで部員も五人になり創部届けを出したのは一週間前。

ダメだったときのショックが大きくなりすぎないように皆、この一週間は意識して水泳部の話題は口に出さなかった。

でも頭のなかは水泳部一色だった。

テレビでおいしそうなラーメンを見て急にラーメンが食べたくて食べたくてたまらなくなっているお腹の状況に似ていた。

しかし、創部が認められなかった時のショックはわざわざ遠くラーメン屋に行ったのに定休日だった時のショックを圧倒的に凌駕するだろう。

下手したらそれがキッカケで山崎さんから振られるかもしれない、高橋に親友の縁を切られるかもしれない、武さんから貸してあげたマンガを借りパクされるかもしれない、町田から・・・・・は、特にないわ。

そんな感じで軽く疑心暗鬼になってたのだがついに土屋先生から報告が来た!


うれしい報告だ!

「おめでとう!」

「ありがとうございます!マジうれしいっす!」

「私もやっと学校の先生になって水泳部の顧問になるって夢がかなうよ!ありがとう!」

「いえいえ!おめでとうございます!」

「いえーい」

「いえーい」

やっべえ!二人してテンションたけーよ!

教師と生徒やべーよ!

「では顧問として早速よろしいですか!?」

「はいどうぞ!」

「これからのことを話し合うので放課後集まるように部員達に言っておいてください!」

「どこに!?」

「そうでした!まだ部室は知りませんね!しょうがない!生徒会室に集まってください!」

「生徒会室!?いいんですか?土屋先生!」

「別にかまわないでしょう!」

「そうですか!はい!わかりました!伝えておきます!」

「よろしくお願いしますよ!部長!」

「あの・・・俺は部長とかじゃないし・・・」

「照れてるんじゃない!本当に君は部長じゃないのですか?」

「ちがいますよ!てかまだ決めてないです!」

「そうなのですか!では君がやればいいんじゃないですか!?」

「いいんですか!?」

「いいんじゃないですか!?」

「よっし!では部長と呼んでください!」

「はい!野田くん!」

「・・・・・」






「部長として伝えることがあります!水泳部の創設が認められました!」

早速皆に教えに来ましたよ。

「マジで?やったな!」

「本当に!?やったねえ!」

高橋も山崎さんも超よろこんでるね。

「ですね。今後のことを話したいので放課後集まってください」

「はいはーい!・・・・・でも、部長ってなに?」

町田が気付きましたね。

「そーいや部長決まってなかったな〜って気付いて、それなら俺がやろうかな〜って思ったんだけどダメだった?」


「ダメ」


武さんから一言。普段しゃべんない人の言葉って重みがハンパねえな。

泣きそうになったよ。


「「「ダメ絶対!」」」


残りの三人からも!?しかも何で薬物防止ポスターのキャッチコピーみたいなの!?

てか山崎さんまでひでぇよ。せっかく部長やる気だったのに・・・・



この部活は俺にやさしくないらしい。

早くも心が折れそうだ。


現実の作者に女っ気がなさすぎて泣ける。

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