第104話 よく言えば、潔い
修学旅行という枷を外された今!自由ダァーッ!……たいしたことは書けませんけども
「野田くん、ちょっていい?話したいことがあるんだけども」
どうも野田です。
本州は暑い!どうしてこうも暑い!?
北海道に帰りたくなってきた……
そんなことより部活後、土屋先生に呼ばれました。
何でしょう?
不倫のお誘いだったら断るよ?
制服にすぐに着替えるた後、俺はそんな馬鹿馬鹿しい事を考えながら土屋先生のもとに向かった。
「いや〜、やっぱこっちは暑いわね。プールが気持ちいいでしょ?」
「まぁ、そうですね」
クーラーの効いた部屋のほうがキモチいと思うのはここだけの話。
「でね、もうすぐ夏休みじゃないですか。夏本番ですよ!これが意味するものが何だかわかりますよね?」
なんかテンションたけぇな。何を言わせたいんだ?
「暑くてノドが渇いたとしてもプールの水は飲まないように!……こういうことですよね?わかりました。部長として責任持って部員に伝えておきます。用件はこれだけですね?では!さよならー」
「困るッッ!」
まさかの一喝!?ボケ殺し!?こえぇー。
「そんな下らないことばっかり言ってるからあなたはいつまでたっても遅いのよ。夏本番は水泳本番だってことでしょうが」
なんかサラっとひどいこと言われた!
「本腰入れて練習していきますよってことですか?」
「それもあるんですけどね……あなた達は後輩はいらないのかね?」
そのことかよ。
そんなのもちろん
「いらないですね」
「何でですか!絶対にいるでしょうが!もう二年生の夏ですよ。今、一年生入れておかないとあなた達が引退した後、水泳部は廃部ですよ!?夏休みが入る前に入部させないとアウトですよ!?」
「僕はそれでもいっこうに構わないですが?」
もともと山崎さんがいたから創った部活だからね。
その後のことはどうでもいいんです。無くなってもいいんです。
「あなたはそうかも知れませんが私は嫌です!水泳部は無くなってはいけません!私はずっと水泳部の顧問をしたいんです!だから勧誘してください!」
「めんどくさいです」
「山崎さんに野田くんがオチンチンを無理矢理見せてきたって言いますよ?山崎さんに無毛で小指の先ほどしかないとばらしますよ?」
「やります」
そんなこと山崎さんに聞かせれるわけねーよ!
あんな情けない事実、山崎さんが知ったら……ッッ!
「よろしくお願いねー」
土屋先生はどうしていつもこうなのだろう。
……………
「……ということで皆はどうですか?」
翌日、早速皆に聞いてみた。
「そうだねぇ〜そんなこと全然考えて無かったけどやっぱいたほうがいいよね」
「やっぱそうかい?山崎さん?」
「せっかく創ったんだから廃部してほしくないよねぇ」
山崎さんがこう言ってるならなんとしても廃部は阻止しなければ!
「私は自分が泳ぎたかったからだから引退した後は別に……一代限りってのも何だかカッコイイしね」
武さん、個人的には俺は賛成ですが今回はあなたの意見に聞く耳を持てません。
「可愛い後輩いいねぇ。欲しいよ!というかずっと思ってたし!」
「だな。俺も、勧誘しなくていいのか?って思ってたぞ」
「町田さんと高橋やる気は十分だな!では二人が中心になって勧誘していきましょう!」
「ちょっと待て。俺に任せるとお前ら何も働かねぇじゃん!今回はちゃんと勧誘してもらうからな!」
創部のときのこと言ってんのか?
「あんときは結局俺のおかげで部員捕まったんだろ?」
町田の事ですよ。
「今回は町田さんもいるし大丈夫だよ!ねっ!?」
「「うん!」」
「山崎さんと武さんもそんなに良い返事しないでくれよ!」
俺も山崎さんも武さんも人見知りだからしょうがないんです。勧誘なんて無理です。
「「「よろしくね〜」」」
「おい!ホントに全部任せるつもりだよ!何であんたらはそうなんだよ!」
高橋は大変だな。
「そんなにひどいの?」
「町田!あの三人はマジに役立たずだから!だから一緒に頑張ろう!二人だけだけど俺達なら何とかなる!」
「……高橋がそう言うなら私、超頑張るって!」
よしっ!なんだかほっといても上手く行きそうだね。
新たに新入部員勧誘という枷がはめられました。自分という絶対神によって